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今日覚えたい文法

時間の基準点

先日の記事にこんな文があったことを覚えていらっしゃいますか?

数日後に引っ越しをすると彼女に伝えた。
J'ai prévenu mon ancienne élève que je quitterais la ville quelques jours plus tard.

もう少し文をシンプルにしましょう。

J'ai prévenu mes voisins que je quitterais la ville quelques jours plus tard.
近所の人に数日後に町を離れるとお知らせしました。

お知らせをしたのが過去なので(avoir prévenu)、que 以下は「時制の一致」をする必要があるのです。

本来「未来形」を使いたいところは「条件法単純形=現在形」にして過去から見た未来を表す、っと。 過去から見た未来には dans 〜 ではなく、〜 plus tard を使う、のだったかな。

ん、待てよ。その話をしたのが今朝だったらどうなるんだろう?

Ce matin, j'ai prévenu mes voisins que je quitterais la ville quelques jours plus tard.
でいいのかな?

私はこう考えます。

話し言葉では、時制の一致は話している時間に応じて臨機応変にすべての表現が変わる

今朝と話している「今」が同日であれば、動詞の時制の一致はしてもしなくてもどっちでもいいのではないでしょうか。
要するに、que je quitterais(条件法)でも que je quitterai(単純未来形)でもどちらでもいいのです。音もほとんど変わらないし。

 dans 〜 vs 〜 plus tard の方は、少し厳しく「時の基準点」の成約を受けるようです。
伝えた時点と話した時点がずれている場合は "〜 plus tard" になるけれど、同じ日であれば時制の一致をする必要がないと考えます。

とにかく、音声で伝える時には、必要以上に複雑なシステムで話していないと思うのです。正しく伝わることが大切なのです。

ぼくだったら、
Ce matin, j'ai prévenu mes voisins que je quitterai(s) la ville dans quelques  jours.
と言うでしょうね。

ルール(文法)は破られるためにあるのです。
慣用はルールを超えますよ。

ご参考まで

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