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今日覚えたい文法

あるとないとでは大違い!

フランス人歌手 Carla Bruni にこういうタイトルの楽曲があります。

Le plus beau du quartier.
どういう意味か考えてみてください。

考えました?
ほんとに?
ほんとにほんと?

では、解説です。

形容詞 beau を最上級で使っているのはご理解いただけると思います。
「最も beau」だと言っているのですが、何が「一番 beau」なのでしょう?

何言っているの!相変わらずだね。
後ろに quartier があるから一目瞭然でしょ。
「一番素敵な地域」ってことに決まり!

ちょっと待ってください。quartier の直前に du がありますよ。
この前置詞 du(de + le)は「地域の中で」という最上級が及ぶ範囲を表しているのです。「(話題にしている、話題にする)地域限定ね」ということです。

地域で「最も beau」なのです。

何が?誰が?どこが?

表現されていないですよね。
こういうときには大人の常識や知識を使います。

前後の歌詞はこんなフレーズが並んでいます。

Regardez-moi
Je suis le plus beau du quartier
J'suis le bien aimé
Dès qu'on me voit
On se sent tout comme envouté

ぼくをみて
町一番の beau なんだ
みんなには好かれているし
ぼくを見ると
みんな固まっちゃうんだ

歌詞から明らかですね。
ぼくが le plus beau ということは、直後に(例えば) garçon を感じるはずなのです。

♫Je suis la plus belle pour aller danser♪(アイドルを探せ)
これも同じ構造ですね。

le plus beau quartier ≠ le plus beau du quartier

このような petit mot はとっても大切なのです。
音として、文字として発せられているということは、そこに必ず意味があるのです。

un bon pain(おいしいパン)
un bon de pain(昔あった、パンの配給券)

Je pars en vacances, je ne sais où.
Je pars en vacances, je sais où.

日本語でも同じことです。

Gilles の一日
Gilles との一日
Gilles と一日

このナイフがよく切れる
このナイフはよく切れる
このナイフ、よく切れる

細部も大切に、フランス語を学んでいきましょう!

かく言うぼくは大雑把な人間なのですが、フランス語に関してはなぜか細かいのです。お付き合いください。

ご参考まで

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