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今日覚えたい文法

参考書をほんの少しは疑え!

接続法の項目に、時々こんな解説があります。

「penser や croire が疑問文や否定文で使われるときは、que 以下は接続法が使われる」といった記述です。

ほんと?
ほんとにほんと?

新聞記事などでも "je ne pense pas que ce sera possible" というコメントはよく目にしますし、"Je ne crois pas qu'il viendra volontiers." という発言は何度か耳にしました。

ニュアンスに差はあるのですが、
je ne pense pas や Je ne crois pas の後には、直説法も接続法も使われます。

疑問文の方はどうでしょう。

経験から来る一つの仮説です。

同様にニュアンスに差はあるのですが、
Pensez-vous / Croyez-vous que … ? の後は直説法も接続法も使われる。
(実際に Albert Camus の la Peste の中に "Pensez-vous qu'il viendra ce soir ?" という一節があります。)

Est-ce que vous pensez / Est-ce que vous croyez que … ?
Vous pensez / Vous croyez que … ?(音声のイントネーションに依る疑問文)
の後は直説法が使われる。

このあたりに言及した文法書は存在しないようです(あったらご教示ください)し、ぼくの音の記憶では、いつも「直説法」なのです。

また手元にある文法書で疑問文内で接続法が使われている例は、すべて倒置疑問文です。

文法書にはすべての言語活動が記述してあると考えるのは間違いです。
「多くの場合…」と考えるのが妥当です。

ご参考まで

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