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今日覚えたい文法

un は数詞か不定冠詞か?

英語と違い、フランス語で「1」を表す数詞も "un"、特に指示や指定すること無くやんわりと「複数形ではありませんよ」と伝えるのも "un" ですね。どう使い分けているのでしょうか?
聞き取りの時に意識をするポイントは何でしょうか。

特に文字情報を解釈する時に意識をしたいのは「文脈および常識」です。

Qu'est-ce que tu fais là ?
- Je lis un livre.
何をしてるの?
- 本を読んでいるよ。

どう考えても、人間が読書をする時に手に取るのは「一冊の本」ですよね。従って、常識的な部分は排除して考えるのです。「わかりきっていることはわざわざ伝える必要はない」という訳です。

ここで伝えたいのは「一冊の本」ということではなく、「あなたは知らないだろう」「特に興味はないだろう」「わざわざ伝える必要もないだろう」「話題にはなったこともないはず」「タイトルに話題性はないであろう」本を読んでいるのです。
この場合は不定冠詞の "un" と捉えて、特に数の情報に注目する必要はありません。

では "je lis un livre" という表現はいつも不定冠詞を使った表現と考えていいのでしょうか?
いえ、ちゃんと文脈を作れば(わたしたちは感じられれば)「数詞」として伝わります。

Je lis un livre tous les jours. Ça fait donc 365 livres lus en un an.
毎日「一冊の」本を読んでいますよ。←ただしこの箇所ではまだどちらかはわからない
合計一年で「365冊」読んでいる計算になります。

音に注目をすると、数詞として "un" を使っているときは、数というのは極めて大切な情報なので、必ず「強く高く」発音されます。

Qu'est-ce que tu fais là ?
- Je lis un livre. →↗→→

Je lis un livre (tous les jours). →→→.

Je vais chercher une baguette. Tu veux quoi d'autre ?
バゲット買ってくるね。他に何か要る?

Nous sommes que deux ce soir. Alors, je vais chercher une ⬆ baguette. Ça suffira.
今夜は二人だから、バゲット一本買ってくるね。十分でしょ。

話せるようになりたい、聞けるようになりたいと思って学習している方は、もう少し「言葉の音楽」に注目(注聴)してください。

Je vais prendre tout à l'heure un T.G.V, qui relie Nice à Paris en 7 heures et quelque dizaines de minutes.
TGV 2車両に同時に乗車する事はできないから、当然「不定冠詞」と捉えるのです。

ご参考まで


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