【脱スマホ依存】1週間動画禁止にしてみたらどうなるのか?
こんにちは。現役塾講師をしています。
ふと思いたち、「1週間動画禁止にしてみたらどう変わるのか」という実験をしてみました。
この記事はその実験結果レポートでございます。
(この実験結果は私の個人的見解が多分に含まれています。「結局人によるよね」というのを念頭に置いた上でご覧ください。)
なぜやろうと思ったか
もとより動画依存症に悩んでいました。
何かスキマ時間ができたら「とりあえずShortsでも観るか」と、スマホを開いては全自動でYouTube Shortsまで指がサクサク動いては、何本も何本もむさぼるように観る。
ひどい時は
「夜中の2時だか3時くらいまで」
「仕事中も」
「トイレに入るときは毎回」
といった具合でした。
これは!!時間の使い方が上手いとは言えない!!
動画のおかげで何か人生が豊かになっただろうか!!
それは動画によるが、ほとんどの時間は「ジャンクフードのように消費された時間」だった!!
他にやりたいこといっぱいあるのに!!全然できてないじゃん!!
ていうか、子供達に教える立場である自分が!!こんな体たらくだったらまずいじゃん!!
そう思い、「1週間動画禁止生活」を自らに課しました。
これは、ひいては「デジタルデトックス大作戦」ともいえるチャレンジになりました。
ルール
禁止事項
YouTubeの「ロング動画」「ショート動画」全て禁止。
ウェブサイトにたまに埋め込まれてるものも禁止。
「映画の予告編」とかも禁止。YouTubeで音楽を聴くのも禁止。Apple Musicで聴く。
SNSは当時インスタのみ(今は全てのSNSをやめています)。
写真の閲覧のみOK。リールは視聴禁止。LINEは連絡を取る目的のみ使用可。VOOM禁止。
TikTok使用禁止。
家族が見ている動画を横目でチラ見するのも禁止。
上記ルールはいかなるデバイスにも当てはまる。
「図書館のパソコンでならOK」とかもダメ。
OKとするもの
スマホなどのデジタルデバイスもろとも使用禁止にしたわけではない。
連絡を取り合ったり調べ物したりするのはもちろんよい。ドラマや映画をテレビで観てもよい。
(媒体はDVDでもアマプラでもどれでもよしとする)映画館に足を運んでもよい。
(結局行かなかったけど。でも行ったら5倍は楽しめたはず)1週間経ったら全てを解禁してもよい。
今更ながら自分で思いますが、このスマホ社会の中でなかなか仙人みたいなことしてんなと思います。
実験レポ
1〜2日目「全然イケる」
いざ、チャレンジが始まりました。
上記のルールを読んで「え〜、そんなんイケる〜?」と思った人。一回やってみてください。結構大丈夫です。
動画を観なくなった代わりに浮いた時間を何に使うかはまだ手探りです。
意外と人生を楽しめてました。
3〜4日目「謎に読書に目覚めてきた」
ずっとずっと「読書をしたい」と思ってました。
でも自分の極上の読書時間は、全て動画に侵食されていたんだ、というのをリアルな肌感覚で実感しました。
まずは手元にある本から読み漁り、意外とすぐに読み終える。
足りなくなり、「次はどんな本を読もうか」と考えるようになる。
しまいには、「本の情報を使ってどのように生活を彩ってやろうか」と考えるようになる。
何とも好循環です。
5〜6日目「動画踏まないようにするのムズすぎ」
映画、ドラマ、アニメなどのウェブサイトを閲覧すると、十中八九「予告編」が埋め込まれています。
何か文面で内容が紹介されていたとしても、結局は百聞は一見に如かず。
観たい。観たい。観たい。めっちゃ観たい。
でもダメです。
また、埋め込み動画は予告編に限らず、「ちょっとやり方説明する系」もあります。
「エクセルの使い方」
「エアガンの分解・カスタム方法」
(サバゲーが趣味のひとつなので)
「ほどけにくい靴紐の結び方」
上記を調べると、またまた高確率で「この動画を観ると分かりやすいですよ」と言わんばかりに埋め込み動画が載せられています。
サイトの主様のご厚意で載せていただいているというのに、非常に失礼な物言いになりますが、「観ないように済ませるのが途轍もなくムズい」のです。
とはいえ、動画で見られることは、大体は本に載っているものです。
「動画で見るより、とりあえず書籍を探してみるか」という思考回路にチェンジ。
頑張って動画は観ませんでした。(やりすぎ感も否めない…)
7日目「別に戻りたいと思わん」
最終日になりました。
まるで「早く陸に上がって呼吸をしたい、素潜り中の人」のような気分になるのを想像していました。
動画が観られないなんて苦しい。早く観たい。そうなるかと思いました。
全くそうではありませんでした。
むしろこのままの状態をキープしたい、とすら思っていました。
この時点で、かなり「デジタルデトックス」ができていたのではないかと思います。
良かったこと
結論、「めちゃくちゃ良かった7割・割と困る3割」という結果になりました。
以下、非常に良かったポイントです。
時間がめちゃくちゃできる(むしろ超絶暇)
「現代でこんなに暇になれるんだ」というレベルです。
もちろん、動画の試聴時間は人にもよりますし、「別に動画関係なく暇っちゃ暇だけど」という方もいらっしゃると思います。(あまり主語を大きくしないように注意したいところですね)
動画を失ったことにより心の中に空いた隙間を何とかして埋めようとすると、人生楽しめます。
心身ともに体調が良くなる
心が軽くなり、頭の中がごちゃごちゃしなくなりました。
多分、脳みそも情報過多になるとごちゃごちゃするのだと思います。
また、目もちょっと良くなりました。
前までは「ギラギラ・チラチラ・ボンヤリ」としていましたが、今や遠くのものもくっきりと見えるようになりました。
睡眠にもかなりいい影響がありました。
朝スッと起きられます。「ベッドにいてもどうせやることないし」と考えるように。
しかも夜スッと寝られます。自然と眠くなり(スマホ見る気も起きないレベルで耐えられないほどに)、「さっさと寝て朝になんないかな」と思うように。
かなりでかいと思っているのが、リベンジ夜更かしをしなくなりました。
「今日の過ごし方に特に悔いはない」と思う数が増えました。
デメリット・注意点
許し方が分からなくなる
実は、数週間経ったらまた動画視聴を解禁しています。
後述する「インスピレーション」のため、という目的でYouTubeを開くのはいいですが、また動画中毒状態に半ば戻ってしまった時期がありました。
「おいおい、また前と同じじゃん」となりましたが、正直動画を全面的に禁止にするのは少し過激だったかもしれません。
自分に対して「上手に動画を許す技術」をつける必要があるのです。
例えば、
動画を見てもよい時間を決めてしまう
見たくなったら「後で見る」に放り込む
家で使うiPadでなら見てもよいとする
見られるチャンネル・ジャンルなどを制限する
といったルールを設けて、それを守ったりすることも必要かもしれません。
特にルールもなく、自分に自由を与えすぎると、また楽な方向へと流れてしまうので…。
ただ、ある意味いい気づきだったのが、「将来子供ができたらどうするか」を考えるきっかけになりました。
塾講師としての業務の中に「保護者面談」がありますが、多くのご家庭で「うちの子は動画を観てばっかりで勉強しない」というご相談が多く寄せられます。
まだはっきりと見つかっていませんが、子供に対して「上手にスマホを許す方法」が必ず存在するはずです。
ということを自らの身体を使って考えることができたのは良かったです。
ちょっと浮く
改めてスマホから離れると、「人類がいかにスマホに侵食されているか」を客観的に眺める目線になります。
その代わり、「お前全然スマホ見ないじゃん、なんかあった?」と思われそうなレベルでスマホを見なくなります。
「ちょっと空いてる数十分間」とかでも、本とかを持っていなければボーッとすることに。電車ではみんなスマホにかじりついているのに自分だけ何もせず仁王立ち。それはそれで平気なのですが、「なんかすげえやつおる」「真面目な考え事でもしてるのかな」とか思われてそう。
また、飲み会でもちょっと困ります。
飲み会って「喋り全集中タイム」と「スマホタイム」が一定周期でくると思うのですが、自分一人でスマホを開かないので、「早く皆喋ってくんないかな」と待ちぼうけることに。
良くも悪くもスマホに興味を失う
スマホをよく失くすようになりました。
前までは「スマホを落とすのは命を落とすこと」と言わんばかりに絶対肌身離さずだったのに、スマホなしで出かけることもできるように。しまいにはスマホを置き忘れても何とも思わず。流石にこれは注意力が欠けすぎている。
動画でしか得られないインスピレーションも全て犠牲になる
動画解禁をしてしまった引き金がこれです。
趣味でピアノをやっているのですが、YouTubeで観ていた「ストリートピアノ系YouTuber」の動画が楽しみで、毎回観るたびに「自分もこれを目指すぞ」と奮い立ち、練習するモチベーションとしていました。
動画禁止にしてしまうと、そのインスピレーションを全て失い、一人の世界に入って粛々と練習するだけ、という、何ともつまらないピアノ生活になってしまいました。
動画解禁してから、素敵なピアノの演奏動画をたくさん観られるようになってハッピーなのですが、ついつい面白そうなショート動画に手が伸びてしまうこともしばしば。改めてスマホとの付き合い方に再考が必要です。
終わりに
レポートは以上です。
一つ間違い無くいえるのが、「一過性だったとしてもやって良かった」ということです。
特に、「現代のこの時代に『超絶暇』になれる可能性」を見出せただけでも大きな収穫です。
皆様も一度やってみてください。
この記事をお読みなった方が素敵なスマホ生活を過ごせることを心から願っております。
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