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【要約】DXを成功に導くデータマネジメント
https://www.amazon.co.jp/DXを成功に導くデータマネジメント-データ資産価値向上と問題解決のための実務プロセス75-データ総研/dp/4798171379
いままでデータマネジメントについてそこまで意識したことがなかった。
データの取得、活用を行っている中で以下のような課題に突き当たることが多くあった。
・欲しいデータがどこにあるかわかりづらい
・データの定義や更新頻度などについて調べるのに時間がかかる
・データの品質が低くそのままだとデータが活用できない
以上のような課題感から取得したデータを整理、管理、強化していくデータマネジメントについて興味を持った。
本書は何冊か読んだデータマネジメントの参考書の中でも特に納得感が高かったのでNoteにまとめる。
何故データマネジメントが必要なのか?
対応しないと
保守工数が増えていく
保守に時間がとられイノベーションが生まれない
競争力が落ちる
本質的なデータマネジメントとは
常に変化する顧客・社会の課題をとらえる
素早く変革「し続ける」
ITシステムだけでなく企業文化を変革する
顧客中心指向とデータとの関係は?
顧客中心指向とは
今までは自社の資産を前提に提案できるサービス、プロダクトを考えていた。
現在は差別化のために顧客の思いから自社の資産を拡張しサービス・プロダクトを提供しなければならない。
データは
顧客自身が発するデータを収集・分析することで顧客の要望・不満を発見し顧客が求めるサービスを拡張、提供していくのに必要。
最終的にデータ組織に求められること
ビジネスサイドが正しいデータを使いたいタイミングで使えるようにする必要がある
そのためにデータマネジメントが必須。
データマネジメントとは以下をイメージ
データを蓄積しておく仕組みの構築・維持
データの構造の可視化
データの意味管理
データに関する責任体制の確立
※DMBOKとは
データマネジメントのバイブル
ただし各領域ごとにまとめた担当者が異なるのでMECE出ない点は注意
データ管理を成功させるための心構え
データを資産として扱う
データは腐る
誰がどのような目的で使っているのか管理しないとゴミデータがたまる
ガバナンスとマネジメントを分類する
ガバナンス
マネジメントのためのルール
データ管理を行う運用者が正しくデータ管理をしてもらうための指針やルール
マネジメント
日々発生するデータ管理業務
データ自体をどこまで管理するか、どう管理するかのルール、管理方法
全体最適を優先させる(全体最適とは)
データを適切な場所に配置する
類似データをなくす
データ流通が整流化している(同期ずれなど大きくない)
データは全社的ケイパビリティと認識する
使えるデータを発掘
高品質なデータを配置
データ利用からのFBを踏まえて育てていく
強いリーダーシップを確立する
データの取得と活用には複数部署の協力が必要
個別PJから終わらないプログラムとする
システム開発は一時的なもの
データマネジメントはプロジェクトから独立させてプログラムとして永続的な活動が必要
対象領域を絞りスモールスタートで始める
短期的に効果の得られやすいマーケティング関連から始める(顧客データ統合、商品データ統合、法規制への対応)
データマネジメントもサービスとして考える
すべての活動がビジネスサイドにどのような価値を与えているのか明確になっているべき
メタデータ
保守作業(リスク、可用性で判断)
データマネジメント(主力プロダクトを中心に考える)
データマネジメントの施策策定
第一目標
ビジネスサイドがデータ分析を行い、データに基づく意思決定ができていること
構築・維持・運用・人材育成・組織作りなどのやらなければいけないタスクの中から優先して実行していく事項を決めていくこと
サービス向上に直接影響し、ビジネスサイドの成果が生まれるものから優先
データの標準化
データ基盤内のどこに、どのようなデータがあるのか明確に定義しデータを用意する
整備の拠り所は「業務」
業務で使いやすい形でデータを配置、データ間の関係を整理していく
同じものは一か所に集めて
いらないものは捨て
作業の導線に合わせて置き場を配置していく
データ標準化のための施策ステップ
ステップ1:データ要件整理
誰・どの部署が、データ関連でどのようなことをやりたいか
どのような価値が提供できるかを洗い出す
ステップ2:要件整理
マスタデータ管理、データ連携管理、データカタログ管理の視点でタスク概要を整理する
データ要件
保守体制(マネジメント体制)
ステップ3:施策決定
スコープ、優先事項を決めて実施事項とスケジュール概要を出す
ステップ4:KPI設定
データマネジメントの効果が定量的にわかるようにKPIを決めて、数値を追っていく環境を作る
ステップ5:ビジョン策定
データアーキテクチャやデータモデルを作って、データが構築されたゴールを可視化し、関係者間で共有認識を作る。
データマネジメントの組織設計
プリンシプル、ミッション、ゴール、ポリシーを定め体制・役割プロセスを設計する。メンバーが同じゴールを目指して、自分のやることに集中できる仕組みを作る。
ステップ1:プリンシプル策定
めったに変わることのない方針、最終ゴール、理想。DMBOKの知識領域ごとで10個程度。
例)
データは作られると同時に劣化していくため、適切な管理が必要である
データはビジネスサイドに価値提供しているものである
Step2:ポリシー策定
現状の課題から見たゴールに到達するための大まかな方針
プリンシプルの徹底は難しいのでいったんどこをスコープとするかなどを分かりやすくするための目標。DMBOKの知識領域ごとに要約するなどして対外向けにどのような価値を提供するかを分かりやすく宣言する。
例)意思決定や業務に支障をきたすようなデータ品質の劣化を防止する
Step3:ゴール・ミッション策定
ゴール
施策が達成した着地点の状態を定性・定量的にしめしたもの
ミッション
ゴール達成のための施策の中で今回の施策を選んだ理由を示したもの
Step4:体制・役割決め
データガバナンス、データマネジメントをわけて役割設定
役割一覧
チーフオフィサー:経営戦略に基づくデータ戦略策定、ガバナンス責任者
チーフアーキテクト:全体設計(組織、データ構造、ルール)の責任者
データオーナー:自部門の業務データに責任を持つ人
データスチュワード:データ要件定義者、現場の調整役
データアーキテクト:データ構造、定義を現場に直接ガバナンスを聞かせる
Step5:プロセス策定
上記役割のメンバーがどのタイミングでどう連携するか決める
データマネジメントガイドライン策定
データマネジメントの方針やルールが徹底されるようにガイドラインを設定する。何を守るかだけでなく、守ることの意義を記入する
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ガイドラインで確認が必要な項目
データの格納場所のルールが守られているか
データの格納ワークフローが守られているか、勝手に格納・管理してないか
物理設計のルールが守られているか(タグ、ネーミング)
ロールやセキュリティ守られているか
ドキュメントなど非構造データの管理ルールが守られているか
参照、マスターデータのルールが守られているか(ID,コード管理)
類似・重複データ発生していないか
ログなどメタデータの管理がされているか
データモデルと実データに相違発生してないか
スキーマの3構造
概念:ビジネス視点
論理:システム視点
物理:製品視点
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