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英語の現実④英語ができれば仕事につながる?

Q. 英語ができるようになれば仕事の選択肢が増える?

A. 仕事の選択肢は英語以外のあなたの能力次第です。

「英語が仕事につながる」という英語業者の宣伝文句があります。
英語の翻訳・通訳だとか、英語を使って接客とか、英語を使う会社に勤めるなど。
宣伝だけ聞いたら仕事に繋がりそうだという印象を持つ人もいるかも知れませんが、実際はそんなに単純ではありません。

まず第一に、翻訳・通訳は単に英語を話すことでもないし日本語に訳すことでもありません。
例えば英語の小説を翻訳するのだったら意味を日本語で伝えるだけでなく、日本語の表現にうまく変えることが求められ、創作に近い部分が翻訳・通訳の仕事です。
それが出来ないのなら翻訳AIの方が優秀です。

また、日本で「翻訳家」と言うと小説を翻訳する人を指しますが、専門書は各分野の専門家が翻訳します。
翻訳と一言で言っても、目的次第で求められる人が大きく変わります。
英語で本を読んでいるとか、映画を見ているとか、その程度では話になりません。

通訳も同様で、英語を話すこと以外に知識や思考の速さなどが求められます。
仕事ごとに求められる知識能力は全然違います。
日本語と英語で日常会話が出来る人なら誰でも出来るというものではありません。

他の仕事でも同じです。
「英語ができます」とアピールしても転職できるわけではありません。
雇用するには信用出来る人でなければなりませんし、長く働いてくれる人でなければ困ります。

日本語が話せる外国人が日本企業にどこでも入れるわけではないですよね?
英語が話せる日本人も同じです。
「英語を学べば海外で仕事が出来る!」なんて宣伝はすごく無責任です(宣伝は英語に限らずだいたい無責任ですが)。

そもそも、英語が出来る人を求めている企業にとって、英語が出来ることは最低条件になります。
決め手になるのは学歴や職歴や他の能力です。

英語ができれば仕事の幅が広がる人は、何かの分野で特別優秀な人たちや、勤めている会社で英語が必要になる場面が増えていく人たちです。
そうでなければ英語を学んだところで変わりがないでしょう。

言語はスキルに数えられることがありますが、あくまで言語は人間として最低限の能力です。
「私はご飯が食べれます!採用してください!」と言われても困りますよね。それと同じです。

雇用を担保しているのは人間としての能力と雇用関係の法律です。
英語ではありません。

https://note.com/learn/m/ma3d2e5bff2b0


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