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第六感とか言っちゃう人たちが非常に残念な理由

「自分には第六感がある」と言う人達がいます。この人達は可哀想な人たちだから真面目に批判するのは野暮であるとは思うのですが、不景気や健康不安に乗じて騙される人たちが増えたら嫌だから、こういう人たちがいかに間抜けであるかということを書いておきます。

霊感があると言いたい人たちは「第六感」という架空の感覚を使って霊が見えると主張してきます。

騙す人)「人間にはいくつの感覚があるか知っていますか?」

騙される人)「5つですよね…」

騙す人)「科学の世界ではそう思われているんですが、実は人間には6つ目の感覚、第六感という特別な感覚があるんです!第六感が覚醒した私だから霊が見えるんです!」

騙される人)「すごい!!!本当に霊は実在したんですね!!!」

みたいな間抜けな会話が現実に存在しています。しかも大人がやっています。

この人達は根本的に非常にわかりやすく間違っています

間違っていると言える理由は、人間には視覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚の5つの感覚しか無いと勝手に決めていることです。そもそも感覚に順番なんてありませんから、第六感という言葉は「人間には5つの感覚しかない」ということを勝手に想定して5つの感覚に加えた「人間に無いはずの6個目の感覚」という設定から生まれた言葉です。

つまりこの言葉は人間に6つ以上の感覚があったら意味を持ちません。それで実際はどうかというと、人間には6つどころか多くて20の感覚があります。

幽霊がいるとか言ってしまう人は「自分には特別な感覚がある!」と言いたいために、本当は20ぐらい感覚があるのに「自分には特別な第六感がある!」と言っているわけです。非常に浅はかで間抜けな話です。本当にマヌケです。大人でやってる人とかジョークにしてもきつすぎます。

話はここで終わりですが、興味がある人向けに5感以外の人間の感覚をいくつか紹介しておきます。

わかりやすいのがバランス感覚(equilibrioception)ですね。これは5感を工夫して使って感じ取っているのではなく、一つの感覚としてみるものです。

他には温度を感じ取る感覚(thermoception)も人間は持っています。触覚のことだと思っている人もいるようですがそれは違います。

他にも体の動きを感じ取る感覚(kinaesthesia)や時間の流れを感じ取る感覚(chronoception)などがあります。どれも無くては日常生活が難しい感覚です。言われてみればわかりやすいですよね。そもそも5感しかないと思い込ませるような教育に問題がありそうです。

「科学にもわからない事がある!私には第六感がある!」って言ってる人は単純にまず知識が欠けているのだとわかります。そんな人が「自分にだけわかる事がある!」と言っていても説得力はありません。知識がないことが原因で自分は特別だと言っているのなら、それはもうただの可哀想な人です。

第六感があると主張した人は定義上全員間違っています。こういう人がやっているのは詐欺ですから、気をつけてください。騙されそうな人がいたら注意してあげて欲しいです。

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