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頚椎椎間板ヘルニアをやった話②

前回①からの続き。背中の激痛で立ったり座ったりが困難になり緊急病院、カイロ、クリニックと回っても改善されず別の私立病院へ。
車で移動中は助手席フルリクライニングのためどこへ向かっているのかどこに着いたのか分からない。家庭教師先のお母様が病院の予約から送迎から何から何までとても献身的にサポートしてくれている。

もう3日もシャワーを浴びていない。今夜あたり絶対に身体を洗いたい。待合室のトイレに行ってみる。とりあえず可能だ。もしトイレすら不可能な状態なら他人様の家にお世話になるわけにいかないので入院も考えていた。

初日に行った公共病院とは違い市立病院のため待ち時間は短く、すぐベッドのある場所に案内された。痛みのせいで割と息も絶え絶えで疲弊しているため事の経緯を付き添いの彼女がドクターに説明してくれた。まずは痛み止めをということで腹部にモルヒネ注射とあと何か錠剤。モルヒネって聞いたことあるぞ、結構強いものじゃないのか?よし今夜は絶対シャワーできるぞ!と思ったが効果の継続時間は短いようだ。

痛みが出た初日から市販の痛み止めは継続的に飲んでいるが、変化や効果を全く感じていなかった。それとも効いていて尚この激痛なのか、分からんほど痛かった。

ここのドクターはとても頼りがいのある感じで、力強くハッキリとsort out(解決)するからね、と何度も断言してくれた。CTとMRI両方撮りますよ、と。え!両方!?なんかえらい大事になってきた。

採血され検温やら血圧やら心電図やら、テキパキと色々な検査が行われる様を付き添いの彼女が色々やるのねぇと言ったが、過去に治験入院で散々やってきた検査なので自分はかなり慣れていたw

MRIをやるにあたっては事前の確認項目シートにチェックを入れていくのだが身体を起こすことができないため仰向けのまま書いていたらボールペンのインクが出なくなり、ナースコールで呼んで持ってきてもらったが2本目も出なくなりまた呼ぶ羽目にwペン先が上を向いたままだとインクがきちんと降りないんだね。3本目でようやく問診票終了。知らん単語ばっかりで調べまくった。

ペースメーカーとか、インプラントとか、人口義歯とか、身体についてのチェック項目なのだが、自分の場合、歯の金属の詰め物とアイブロウとアイラインのコスメタトゥーの項目が気になった。
結果として、歯の詰め物程度の金属なら大丈夫ということと、コスメタトゥーも入れてから2週間経っていれば問題ないのだそうだ。

ベッドに寝たまま、キャスターでまずはCTの場所へ移動する。これは5分くらいで終了。次はMRIだが、ここは部屋に入る前に携帯をロッカーへ預けた。
MRIって、めっちゃ磁場が発生して金属がすごい勢いでくっ付くんでしょ?点滴ポールの足の部分がガッチリくっついて離れなくなる動画をYouTubeで見たばかりだった。あと、音がすごくて、さらに動いちゃ駄目なんだよね?そんで人体のスライス画像を撮るのよね。背中痛くて転げ回ってる状態なのに大丈夫なのか。

MRIのある部屋に入ると、業務用冷蔵庫かってくらいクッソ寒くてびっくりした。こんなに冷やす必要あるん!?スタッフの女性に「大丈夫よ、やってると暖かくなってくるから。ブランケットも掛けとくわね」と全身を2枚で覆ってくれた。聞くと、時間は20分くらいらしい。

スポンジ耳栓をして、さらにヘッドホンが着けられ、アイマスクもされた。クラシックの音楽がやや小さめに流れていた。チェック表に閉所恐怖症かどうかの欄があったが、目隠しされてたら分からなくね?

そして写真のホコリを吹き飛ばすブロワーのような物を渡された。何かあった時に?これを握ればスタッフに伝わるのだそうだ。これを持たされたことでとっさに両手をお腹の上に乗せてしまい、その姿勢だと結構背中に痛みがあって苦痛だったので両サイドに下ろした状態にすれば良かったと撮影中ずっと後悔しながら耐えていた。終わってから聞いたら時間は25分間ほどだったようだ。

音はなんか、色々聞こえたけど、上記の装備では特にうるさいとか不快には感じなかった。ピーとかゴンゴンとかどんな音だったっけな?もう忘れた。
ただ寝かされている台が前後に何度もスライドして、その度にドームの内側と台の間でナースコールのケーブルが擦れて動いて腕に当たるのが地味に嫌だったw

MRIは$500とのことだった。たっけぇぇ。しかもこれ通常は保険でカバーされないんだとか。ぐわー。なんか、事務手数料$50と書いてあったものの何かしらのあれで安く済むようにしたからね!と言われその$50はチャージされていなかった。説明はよくわからなかった。

さてMRIの結果がドクターに届くのは時間がかかるという。携帯を見ながらぼうっと待つ。電池なくなりそう。今切れたら単語などが調べられなくなって困るので置いておく。

別件で外に出ていた付き添いの彼女と一緒にドクターの説明を聞く。何か骨の間のクッションとかDiskがどうとか言ってる。軟骨的なやつ?膝の骨のジョイント部分にあるやつとか?さすがに医療用語で説明されて理解できるほどの英語力はない。そんな私を見てドクターが携帯で日本語を調べてくれて、「ズイカンバン?」と言った(ように聞こえた)

ツイカンバンか!聞いたことあるぞ!でも何かは知らん!
それで自分が検索して出てきた画像がこれ。

私の場合は首、頸椎なのだが、背骨の間にある青い部分がいわゆる椎間板というやつなのだと、この時初めて知った。Diskっていうんだね。手でジェスチャーしてくれてたけどなんかCDみたいなのしか想像できてなかった。
「これがズレて神経を押しているんだ、すごく悪い(酷い痛み)」だと。

神経といえば、前に歯があまりにも痛いので虫歯だと思って歯医者に行ったら”歯の磨きすぎ”でエナメル質と象牙質が全部削れてしまい神経がむき出しになっていると言われたことがあった。神経ってのはすっげぇ痛いんだね。

椎間板で検索すると出てくる椎間板ヘルニア、今まで腰痛=ギックリ腰の慢性的なやつ みたいな超漠然とした認識しかなかった。ヘルニア?と聞いたら、どうやら英語ではそういう感じではないらしい。

herniaは体内の臓器などが、本来あるべき部位から「脱出・突出」した状態を指す とあるので、間違ってない気はするんだけどな。

ともあれ、半分くらいしか理解していない私の代わりに付添の彼女が真剣に説明を聞いてくれて、今後どうしていったら良いかなども今は理解をお任せした。入院や手術の必要はないらしい。え?何もしなくても治るの?人体すげぇな。痛みは3週間ほど続くと言われた。

ちなみに感じ悪いGPに選べと言われた2択が気になってこのドクターに聞いてみたところ、CTよりはMRIで判明したことなのだそう。見せて説明してくれるんかと思ったけど何も見せてもらえなんだ。先日のレントゲンも。

結構時間がかかったので夜も遅くなってきていたが、まだ開いていた薬局で処方薬をゲット。日中用のタブレットは飲むと眠気がすごい。瞼が明らかに重くなる。この日の夜にようやくシャワーを浴びられた。が、トイレに行くのが不安なのとほぼ寝たきりだったため水分を全然とっておらず利き手が不自由なために時間をかけて全身洗っていたら出た瞬間に目眩がしてぶっ倒れそうになった。危険。水を飲んだらおさまったけどしんどかったーー。

この日から、処方薬に加え市販の痛み止めも飲む(ドクターから併用しても大丈夫と言われていた)のだが、市販薬の中でも一番強い(イブプロフェンが多く配合されている)らしいのに全く効いている気がしない。夜用のタブレットもあるのだが必ず深夜の3時頃に目が覚め、痛くて体制をしょっちゅう変えながら朝までもんどり打つ日が続いた。もう効いてる気もしないのにとにかく錠剤を口に放り込む。薬漬けである。

そして日中用の錠剤は依存性が高い?とのことで、数日分しか処方されておらず、使い切ってしまってからもまーだ全然痛かった。

これを書いている時点で発症から2週間経っているが、耐えられないほどの痛みでなくなったのは3日ほど前からだ。今も動いたり座ったままになっていると痛いので、直立で歩くか仰向けに寝ているかしていないと痛む。あと1週間で収まるのかなこれ。

しかし後から思えばだが、最初の緊急病院とクリニックは必要なかった。カイロも。最初からこの4番目の私立病院に来ていれば!
でもMRI撮るならここが良いですよと教えてくれたのはあの感じ悪いインド人ドクターのいたクリニックの受付の人だしMRIを撮るという助言はカイロでもらったし。カイロに行くのは最初の緊急病院の指示だし。まぁ巡るべくして巡った結果なのかな。

ちなみに私の生徒のお父様の方がその後カイロへ行ったら私のMRIを病院から取り寄せて?症状が予想通りだったというようなことを言っていたらしい。そんなことできるんだ、本人の私でさえ見せてもらえなんだのにww

せっかくなら見たかったよねぇ。まぁ当日は満身創痍で聞くどころじゃなかったけど。

さてここからは寝たきり安静で徐々にマシになっていくのだけど、ヘルニア戦記はまだもうちっとだけ続くんじゃ。

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