憂鬱な気持ちを包んでくれる毛布みたいな小説のはなし。
3月。
もうすぐ新生活が始まりますね。
まだ体験したことのない日常が来ることに浮き足立つ人もいれば、例年通りにはいかないという不安や知らない土地で初めて一人で生活することに少し憂鬱になってしまう人もいるかもしれません。
私は中学生の時にうつのような状態になってしまい、高校を卒業するまで両親にも言うことができずに、その鬱々とした気持ちを抱え続けている期間がありました。
苦しくなった時、いつもそばにいてくれた作家がいます。
その作家の名前は、太宰治。
太宰 治
本名は津島