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何も知らないし何も覚えてないし

「頭が良い」と一口に言っても色々な意味があって、例えば知識量の多さや記憶力の高さがそうだと思うんですが、それで言うとレートムは基本的に何も知らないし何も覚えていません。

具体的には、世界中の国がどこにあってどんな形なのかよく分かっていません。記憶力はかなり壊滅的で、先日5歳児に神経衰弱でボロ負けしました。知人からつみたてNISAの説明を5回ほど受けて、「どうやら始めた方がいいらしい」というところまでは理解できたのですが、結局始めていません。

同世代の友人や会社の方々とお話ししていると、つくづく自分は何も知らないということを実感します。恥ずかしいと思うことも、以前はたびたびありました。

でも最近は、たぶん興味がないんだと思い始めています。
世界の国がどこにあるのか、さっきめくったはずのハートのエースはどこに行ってしまったのか、それで結局「つみたてNISA」とは一体何なのかについて、レートムは全く関心が持てないようです。
自分にとってどうでもいいものは覚えられませんし、身につきません。

一方で、読書会を主催しているハイデガー『存在と時間』に登場する現象/仮象/あらわれの区別はしっかり覚えています。
レートムにとって関心のある分野で、大切にしたいと思っているものだからです。

自分は頭が悪いのかもしれないとか、何をやってもダメだと思ったときは、「そもそもこれって自分にとってそんなに大切なことなのかなあ」と考えることにしています。たいていの場合、自分にはさほど必要がないものだという結論に落ち着きます。本当に大事なことって、意外に少ないものです。

自分が時間と労力──具体的には年単位のそれ──をかけるにふさわしい仕事や問題を見つけだすことができれば、実力や成果の方がいつか後から追いついてくるんじゃないか。そう信じています。

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