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調教



自分自身がSかMか、そんなことはあまり深く考えたことはない。


どっちでもいい。


しかし、ある経験がきっかけで、
わたしの中にある暗い性癖はいとも簡単に目覚めた


わたしがまだ高校生だった頃。


ネットで知り合った男性に、わたしは調教をされていた。




『調教』



その言葉を聞くだけで、今ではゾクゾクと興奮をしてしまう程にわたしは変態に仕上がった。


世の中は、mixiが流行っていて、オンライン上で様々な交流を行うことができた。

SNSが主流になる前の時代にとっては、
見ず知らずの人とコミュニケーションを取ることができる貴重なプラットフォームだった。

高校生である私たちも それはそれは夢中で、
興味のあるコミュニティに入ったり、日記を書いたり、アルバムをうpしたり。

そして、異性と知り合う場としても、盛んだった。

あまり社交的ではないし、むしろ人見知りな面があるくらいなのに、
好奇心から、わたしは地元のコミュニティに参加をし、その男性と知り合った。

その人は、昔住んでた家から徒歩圏内に住んでいる人だった。

見た目はとても優しそうで温厚そうな表情。
すでに社会人で、『先生』をしていた。


夜家を抜け出して、近所のファミレスで話すと言うのが定番のコースだった。

受験に悩んでいたわたしの話を聞いてくれたり、恋愛の話をしたり、
良いお兄ちゃん、そんな感じの印象だった。

ただ、会うたび会うたび、どこか顔が疲れてる様な気がした。

仕事もあるのに夜中に会うのも迷惑かけているかな、、と気後する中で


彼を癒してあげれないかな?


そんな気持ちが強くなり、ある時その話をした。

彼から言われた言葉は、制服姿が見たいというものだった。


(ああ、、ゾクゾクする、、、)


年上の男性が、未成年の少女の制服姿を見たいと考える


そのことを思うと、心がざわめいた。


確かに現役高校生なので、制服はすぐ用意できるけど

そこはかとなく残る 背徳感。


でも、減るものでもないし、、、その先どうなるのかという好奇心が勝ち、

真夜中に、制服を着て こっそり家を抜け出した。

近所に図書館があった。


夜は本当に人通りが少なく、制服姿の女の子がそこにいようが、特に目立つこともない。


しかし、やってる本人は、素通りすることのできない違和感。


夜中の図書館の前に、制服を着た女の子と、ダル着の男性

その構図を作り出しているのは、他でもないその男性。

男はそれを望み、そして女は従う。


ただ それだけのこと


制服姿の少女を前に、脆い理性は崩れ去った


最初は軽いハグだった
距離が近くなればなるほど感じるその人の香り

タバコと汗が混ざり合ったそんな香りだった


外であろうが人が歩いてこようが、彼は容赦無く下半身を愛撫する


耳元で言われたことない言葉を浴びせ

恥ずかしがるわたしの顔を舐めるように見つめる


彼はわたしの手を取って、自分の下半身に当てた

優しく愛撫するように命じ それに従う

硬く暖かい 初めて触れるものだった


そこからの誘導はとてもスムーズだった。

直接触るように言われ、つぎは口で可愛がるように命じられる。


すべてが初めての体験である中で、

彼は自分好みのフェラをわたしに躾けるようになった

どこをどう触り


どういう風に舐め


手はどういうふうに動かすのか


細かく何度もわたしに躾けた


その行為自体に、わたしは深く興奮を覚えた。

口の奥に突っ込まれれば突っ込まれるほど、ひどく興奮し

そのままめちゃくちゃにされたい そんな衝動に駆られた

口いっぱいに広がる液が喉を伝う快感


躾けはすでに 仕上がっていた

調教は、しばらくの間続いた。

なぜその関係が終わったのか、正直覚えていない


だけど、最後に会った日のことは覚えている

彼の家で、わたしたちは出会って初めてセックスをした。

調教されてきた身としては、待ち望んだ展開だったけれど


想像よりも、気持ちいいものではなかった。

なんか 冷めた。

それが、最後だった。


その思い出が、今までに受け取った全ての興奮に上書きをし


全てが『イマイチな経験』として、心の中に残ってしまう気がして、とても居心地が悪かった


だから、そんなことはないんだと 自分に言い聞かせるために

当時の曖昧で淡い記憶を辿りながら、書き留めている。

調教をされていた そう書くと、少し異質なことに感じるし


あたかも性被害者であるかのように


なんだかネガティブな経験であると受け取られることもある

自分自身も、気分によって処理方法に波があるのも事実だ。

調教させられて、歪んだ性癖が芽生えてしまった

あの人のせいで、あの時の経験のせいで


そう脳内で処理したければ、そういうスタンスで語ることもできる。


気分の波が激しい時は、実際にそう考えてしまうこともあるから、全くタチが悪い。


ただそれは、たまたまその時そういう気分なだけで、本心ではなく、事実とは異なる

わたしは、被害者なんかではない。


わたしは 調教されている立場を 楽しんでいた

完全に、楽しんでいた。


それが真実だ。


ただ間違いなく、わたしの歪んだ性癖を作り上げるきっかけとなったのも、また事実。

普通であることを嫌い、人と同じであることを嫌う。


誰かと比べられることも、一括りにされることも


吐き気がするほど、嫌だ。

だから、高校生の頃mixiで知り合った近所に住む変態先生に調教されていたお話は

わたしにとって、特別な物語である。

誰でも経験ができる内容ではない


そしてわたしの性癖にグサグサ刺さる、最高の経験。

受け取り方は自由で、どう思おうが人それぞれ。

わたしは、この経験を、大切にして過ごすことを選ぶ。


辱められ、苦しめられ、服従させられる幸福と快感


相手の顔色から窺える背徳感、そして押さえ込んでいる口から漏れる声


全てが、愛おしいわたしの大切な記憶の一部。




lazy S.

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