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茶藝館「水冷冷」

2008年5月の出来事です。

茶友のお誘いを受けて、香港では希少な茶藝館に行ってまいりました。

台湾ではよく茶藝館に行っていたし、上海でも茶藝館に連れて行ってもらったことがありますが、香港では今回が初茶藝館!

香港は土地が狭く地価が高い為、茶藝館が希少なのは事実ですが
私自身の行動力のなさも、今まで茶藝館に行けていなかった原因の一つです。
よく行く香港公園内の「茶具文物館」の隣にも【樂茶軒】という茶藝館がありますが、なかなか一人で入る勇気がなく、いつも横目で通り過ぎていました。

これは私の考えですが、香港に茶藝館が少ないのは「飲茶文化」が強いためというのもあるのでは?と思っています。

バスの種類が多すぎる

今回行った「水冷冷」は、バスでないと行けない場所にありました。
バスに詳しくない私はMTRの「金鐘(Admiralty アドミラルティ)」で待ち合わせて行くことに。

事前に、23か23Bのバスに乗って行くという情報収集はしていましたが、茶友も「金鐘」からバスに乗るのは初めてだったので、二人してバス停で行先表示の看板を見比べることに。

すると若いお兄さんが「どこ行くの?」と聞いてきて、茶友が通り名を答えると「じゃあ、こっちが良いよ。こっちは遠回りだから」とアドバイスしてくれました。

バスが沢山ある香港では日常茶飯事の光景。地元人でも皆で情報交換をし合います。
バスの他、ミニバスやトラムを上手に使いこなして、目的地まで向かうので、MTRの活躍率の方が低いみたい。

日本でもバスに乗る機会があまりなかった私には難しい世界です。

雰囲気が良い店内

「水冷冷」は香港大学の目の前に有り、早く着きすぎた私たちは、香港大学の博物館をちょっと見学することに。
「写楽展」をやっていて、ちょっとうれしかったです。

「水冷冷」の店内はとっても素敵な造りで、時間がゆったりしていました。
今回ご一緒するのは、茶友が通っているお茶講座の先生とその生徒たちにそのご家族とかで計8人。
みんなが異口同音に「雰囲気いいね」と言っていました。

4種類のお茶を注文

私はご飯をしっかり食べていなかったのと、飲んだことのない物を飲んでみたかったため「宜興紅茶」をチョイス。

他の人達は有名どころの「龍井」や「鳳凰単ソウ」に「東方美人」を飲みたいと言っていたみたいですが、結局「龍井」「梨山烏龍」「宜興紅茶」、そして「六堡茶」になりました。

「龍井」も「梨山」も、レベルはまぁまぁかな。(上から目線でごめんなさい)
「龍井」は先生が蓋碗を二つ使って淹れ、「梨山」は先生と茶友がそれぞれ淹れたので、両方いただきました。
茶友は香気を出し、先生は温度を少し下げてどっしりとした味わいを出していました。

宜興紅茶

「宜興紅茶」の乾燥茶葉は、茶葉が小さく、白毫が有り、花のような蜜のような香りがしました。
緑茶で「つつじの蜜みたいな香り・味」って感じたのは「舒情小蘭花」だったかしら?そんな感じの紅茶でした。
味も、蜜ぽくて甘かったなぁ。少し渋みを感じつつも、すぐに甘味に消される感じ。

私は茶友の隣に座っていたから、彼女が淹れた2.3煎目混合のをいただき、先生のは4・5煎目だったのかしら?
その他、多分水温を下げて淹れたのだと思うけど、私は茶友が淹れた方が色々な味を感じることができて好きでした。
先生の前じゃ言えないので、彼女にだけこっそり伝えました。

六堡茶

20年から30年物らしい六堡茶。乾燥茶葉を見た時、「生プーアール?」と思ってしまいました。
というのは、私は六堡茶は渥堆を経て作るもの。と理解している為。

でも、乾燥茶葉は渥堆を経たプーアールの外観とは違い、先生に質問をしたかったけれど、人が多すぎて質問をすることができず。
ちょっぴりフラストレーションを抱えてます。

人数を聞いてびっくり

茶友は市民講座の茶藝コースの授業を受けていたのだけれども、何と1クラス20人だったそうです。
私の教室は6人で始まり、途中で増えたり減ったりを経て、最終的には8人くらいだったけど、8人でも多いと感じていたから、驚きました。

茶藝コースとはいうものの、お茶を味わいながらの授業だったそうなので、
お茶を味わうのに20人は多すぎるなぁ。。。

茶藝と品評は全く異なることを改めて確認

茶藝館に行けたのはとてもうれしかったのですが、今の私はまだまだいろいろなお茶を研究したい段階にあることを再認識してしまいました。

茶藝館なので、お茶を楽しむことが一番なのは当たり前です。
ですが、素焼きの品茗杯が出てきた時に「茶水の色をちゃんと見れない」とがっかりしてしまっていたなんて。。。

今回の「水冷冷」は家から通うにはちょっぴり不便なので、足しげく通うお店にはなりえなさそうです。
でも、香港大学の博物館に行くときには、帰りに寄りたいなぁ。

今回の「水冷冷」の品質と値段バランスを基準として、今後もいくつか茶藝館めぐりをし、お気に入りを見つけられたら。と思います


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