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HENRI と NAPOLÉON のパイ

前回の投稿で絵画『ナポレオンの戴冠式』に触れ、映画『NAPOLÉON』のことを考えていたら、ケーキの「ナポレオン・パイ」が食べたくなりました。

「パイの食感、カスタードクリームのバニラ感・甘さや粘度、そしていちごのクオリティもピカイチ✨なのは、アンリ・シャルパンティエのナポレオンだよね」
と甘いモノ好きの旦那さん。
確かに美味しかった!。そういえば最近食べていませんでした。
首都圏にも店舗が多数あるアンリ・シャルパンティエですが、ナポレオンを購入できるのは現在 銀座店のみとなっているそうです。
先日、朝11時の開店に合わせて行ってまいりました。

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開店5分前に到着したら、正面入り口にはまだシャッターが降りています。

銀座2丁目にある アンリ・シャルパンティエ

そのシャッターに見覚えのある絵画の一部が!。これは、あの作品ではないですか。。。

左)アンリ・シャルパンティエ銀座店のシャッター
右)フォンテーヌブロー派『ガブリエル・デストレとその妹』(1594年頃)

最初に美術本で目にしたとき、何とも直視できないようなポーズに ちょっとドキッとした作品(画像・右)は、ルーヴル美術館が所蔵する『ガブリエル・デストレとその妹』。
作品解説によれば、浴室に入っている二人の女性のうち右側・ブロンドヘアの女性は、アンリ4世の愛妾であるガブリエル・デストレ。そしてその左側にいるのはガブリエルの妹。
ガブリエルが左手に持つ指輪(画面右下)と、奥にいる侍女が産着うぶぎを縫っているであろう姿から、ガブリエルが懐妊したことを暗示している作品とも言われています。

その絵画の一部が洋菓子店のシャッターに???。
アンリ・シャルパンティエの「アンリ」とはアンリ4世のことなのでしょうか。
そして「シャルパンティエ」は英語のカーペンター、つまり大工さんのことかしら。。。
そしてそして ガブリエルではなくその妹と侍女の部分をシャッターに描いているのには何か意味があるのでしょうか⁈

。。。などと思い巡らせていたら、全く違ってました。
ホームページによると、

「アンリ・シャルパンティエ」というのは、19世紀に実在したフランス人の料理人の名前です。彼がイギリス皇太子のために考案した青い炎のデザート「クレープ・シュゼット」に弊社創業者(蟻田尚邦)が出会い、強く心を奪われたことがブランド名の由来となっております

アンリ  シャルパンティエのHPより

そうなのですね。アンリ4世も大工さんも関係なかったようです。
ではどうしてこの作品がシャッターに ???。西洋絵画関係の疑問はできるだけ解決したい!ので、公式HPの問合せ欄にメッセージを送ってしまいました。

開店前に銀座店を訪れたとき、入り口シャッターに絵画『ガブリエル・デストレとその妹』の一部がプリントされているのを発見しました。「アンリ・シャルパンティエ」は実在の料理人の名前 と聞いていますが、アンリ4世の愛妾ガブリエルと「アンリ」をつなげているのでしょうか?そしてガブリエル本人ではなく、ガブリエルの妹をプリントしていることに意味はあるのでしょうか?教えていただけると嬉しいです

皆さまお忙しいのに くだらない質問で申し訳ないのですが、いつの日か回答をいただけると嬉しいものです。

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そうだ!来週は姉の誕生日。
美味しいナポレオン・パイをお裾分けで持って行くことにしました!。せっかくなのでお祝いプレートもつけてもらいましたよ。

名前の部分は加工ソフトで消しました

姉と一緒に食する久しぶりのナポレオン・パイ。
アーモンド スライスをまぶしたパイはサクサク、絶妙な甘さと香りが鼻に抜けるカスタードクリームは絶品。やはり皇帝の名にふさわしいですね。

「美味しい!」と姉にも喜んでもらえて、私も嬉しいのです。
「アンリ4世そしてナポレオン閣下。ありがとうございます!」。

<終わり>

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