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スーラの描く小さな点の秘密

Agenda 2020 <3月・①>

『 グランド・ジャット島の日曜日の午後 』(1884−1886年)
(Un dimanche après-midi à l’île de la Grande Jatte)

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愛用の手帳、今週はジョルジュ・スーラ(1859−1891)の代表作です。
そして彼の言葉がこちら
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« L ' harmonie c ' est l ' analogie des contraires , l ' analogie des semblables de ton de teinte de ligne considérés par la dominante et sous l ' influence d ' un éclairage en combinaisons gaies calmes ou triste . »
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うわーっ🌀
美術の知識が浅く フランス語がよくわからない私には全く理解できません。
しかし『グランド・ジャット島の日曜日の午後』に描かれた小さな点の秘密がこの言葉に隠されている!と思って少し頑張ってみます。

まずは過去の記事を読んで ‘新印象主義’ についての復習。

絵具をパレット上で混ぜることなくキャンバス上に乗せていく筆触分割ですが、
→印象派 … 感性に基づいて筆触を置いていき、
→新印象派 … 理論的・科学的に色彩を分割しようとしたのです。

印象派が感覚的に使っていた点描技法を推し進め、スーラは科学的に分析した色だけを小さな点にのせて 計画的に作品を完成させていったそうです。
『グランド・ジャット島の日曜日の午後』の画面にある1つ1つの点は、どれも綿密な計算のもとに画面に並置されているというわけです。無数の小さな点、どれ1つとして“なんとなく”置いた点はないのです!凄すぎます。31歳という若さで亡くなったスーラ…苦しい😭

そして緻密に計算されたスーラの理論的・科学的な不変理論の一つが今週の言葉です。
実はいろいろ資料を調べて自分なりにまとめてみたのですが、全く頭に入ってこない文章になりました💦
ということで、ここではザックリ書くことにします。

スーラは光学理論や色彩理論について研究を重ね、人間の感情を「3つ」に分け、それぞれの感情を特定の「色と線の方向」で象徴的に表そうとしました。
感情の「3つ」が ”gaies 陽気さ“、“calmes 静けさ”、“triste 悲しさ” であり、
「色と線の方向」が “ton 色調”、“teinte 色相“、”ligne 線“ です。

2014−2015年に開催された<新印象派展>の図録を参考に図式すると、

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こんな感じでしょうか。
中学生の授業以降、一切絵を描いたことがない私には「そうなのね」としか言えません。

スーラは自身を「色彩光線主義」と呼んでいます。
「芸術、それは調和である。調和、それは相反するもののあいだの類似性であり、似たものどうしに見られる類似性なのである」(スーラ)
ふむふむ🤔
まったくピンとこないのですが、今週の言葉と何となく繋がりそうなので、ひとまず納得することにします。今の私にはこれが限界でした。

追記:
この投稿をした後、古本屋さんで見つけた アート・シリーズ『スーラ』の中に関連する文章を見つけました。
「芸術とは、調和である。
調和とは、相反する、あるいは類似する諸要素である色調、色相、線が適応しあって存在することである。
これらの様々な要素は、おのおの主張色や光の影響に応じて、陽気な調和、静かな調和、陰気な(悲しい)調和を生み出す。」

                                       <終わり>

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