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美術展

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美術展に行った感想、気になった作品や作家について書いています。
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#東京都美術館

デ・キリコとルノワール

まさか単独の美術展が開催されるとは思わなかった画家=デ・キリコのことを以前 noteに投稿しました。 ジョルジョ・デ・キリコ🇮🇹(1888年-1978年)。 ◉美術史上に名前を残すことになった1910年代に描いた【形而上絵画】のデ・キリコ ↓ ◉【古典回帰】したデ・キリコ ↓ ◉晩年、自身の以前の作風に戻ってきた【“新”形而上絵画】 それぞれの時代のデ・キリコに想いを馳せながらも、やはり1910年代の「叫びたくなるような不安」に駆られるデ・キリコ【形而上絵画】作品が観たい!と

お帰りなさい! 岡本太郎さん

2022年7月から今年の3月まで大阪、東京、愛知で開催された<岡本太郎展>。 私も昨年11月に東京都美術館で鑑賞してきました。 noteに投稿して周囲の人にも「面白かった〜っ。パワーをもらえたよ!」とお勧めしていたら、旦那さんが「行きたかったなぁ」と。 あら、そうだったのね。一緒に行けばよかった。 ・・・と二人で残念がっていたら、川崎市の岡本太郎美術館で <凱旋!岡本太郎展> が開催されている!(2023年10月1日まで) と聞いたので、昨日 行って参りました。 *****

二つの <マティス展>

約1ヶ月、note から離れていました。 以前(2ヶ月前まで)のように美術本や美術の資料を広げて 気ままに記事を投稿するのは、引っ越し後の新しい生活が落ち着いてから!と決めていたから。 しかし、引っ越しから2週間経った現在も 家の中は全く落ち着いていません(涙)。いつの間にか3月を迎えたのですね。 今朝 電車の中で、フォローしている美術館のInstagramをチェックしました。 おっ!。今日からオランジェリー美術館(パリ)でアンリ・マティスの美術展が始まるのですね。 これ

OKAMOTO TARO - A Retrospective

この言葉通り、芸術品らしく繕ったお行儀の良いラッピングを引っ剥がしたような、魂の作品が展示されていました。 何とパワフルでエネルギッシュで、何と鮮やかで激しいのでしょう。 どの作品も力強く、心に響きます。 とても乱暴な画像をお許しください(全ての作品が撮影OKでした)。 「どの作品が、どんなふうに良かった」 というのではなく、ただ作品に引き寄せられ、また別の作品が気になって近づいて…。朝一番の展示会場を縦横無尽に行ったり来たりしてきました。 幅広く活躍する岡本太郎氏は「

へレーネが愛した ‘心にしみる’ 画家たち

先日訪れた <ゴッホ展〜響きあう魂 へレーネとフィンセント>。 前回はゴッホの「功績」について投稿しました。 しかし、へレーネが愛したゴッホ以外の画家の作品も、投稿せずにはいられないほど素晴らしかったので iPadを開きました(ペンを取りました)。 今回の<ゴッホ展>は、 ①【ロビー階】ゴッホ以外の芸術作品 ②【1階・ゴッホ 】オランダ(素描)→ オランダ(油彩画)→ フランス時代 ③【2階・ゴッホ 】アルル時代 以降 と ゴッホ以外の作品を鑑賞した後に、ゴッホの作品を

ファン・ゴッホが残した「功績」

<ゴッホ展〜響き合う魂 へレーネとフェンセント>東京都美術館 いまだにゴッホの魅力がよくわかっていない私。 今から2年前(2019年11月)の<ゴッホ展>(上野の森美術館)も 「私はゴッホがあまり好きではないなぁ」と思いながら鑑賞していました。 2年前の私が考えたゴッホ像は…。 画商、牧師を目指すも長続きせず挫折。 思いつきで画家を目指すも決して絵が上手ではなかったゴッホ。 ミレー を始めとする画家の模写や真似をしながら、短期間のうちにコロコロ様式を変えていったゴッホ。

ハマスホイが求めた世界

<ハマスホイとデンマーク絵画展>、今回は本題のハマスホイ作品についてご紹介します。 2️⃣ヴィルヘルム・ハマスホイ(1864−1916年)******** ___「ヴィルヘルム・ハマスホイの絵は常に静けさを纏う。派手な色彩はどこにもなく、人物がいたとしても、ひっそりと、一人静かに佇んでいる。その室内を太陽が覗き込む。そこでは過ぎ去りし日々が語られ、陽光は自ずとその輝きを和らげる。(中略)ハマスホイの絵には夏も冬もない。それは憂いを帯びた、はるか昔の、遠い、遠い彼方にある、

<デンマーク絵画展>

先々週<ハマスホイとデンマーク絵画展>に行ってきました。 デンマークの正確な位置もわからなかったので、この機会にチェック✔︎します❗️ (↑特設WEBサイトより) デンマークは北欧に位置し、グリーンランドやフェロー諸島を除いた領土はだいたい九州と同じ(4.3キロ㎡)人口は兵庫県と同じくらい(581万人)です。 母国語はデンマーク語で、首都はコペンハーゲン。国民投票でEUへの加盟を否決したそうです。童話作家アンデルセンの故郷として知られ、国連の「世界幸福度ランキング」で何度も