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美術展

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美術展に行った感想、気になった作品や作家について書いています。
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#メトロポリタン美術館展

<メトロポリタン美術館展>大阪と東京

昨年12月 大阪まで観に行った<メトロポリタン美術館展>。ついに[東京展]を鑑賞してきました! 展示作品は全く同じなのですが、[大阪展]と[東京展]は展示方法も 私が受けた印象も 大きく異なっていました。 ******************** [大阪展]=大阪市立美術館は いくつかの小部屋に分かれているため、一つの部屋を鑑賞し終えたら玄関ホールの横を通って次の部屋へ移動します。 1936(昭和36)年に開館した近代和風建築の大阪市立美術館ですが、玄関ホールのシャンデ

<メトロポリタン美術館展>の「らしくない」作品・「らしい」作品

昨年12月に大阪まで足を運んで鑑賞してきた<メトロポリタン美術館展>。 開幕した東京展に行く前に、noteで 大阪展を振り返っています。 今回は【第二章】から ② 個人的にまだ距離を置いている(好きになれていない)画家の作品です。 ******************** まずは ヨハネス・フェルメール(1632-1675年)。 私がこれまでに観たフェルメール作品は 12点ほどでしょうか。 2018年上野の森美術館<フェルメール展>、ルーヴル美術館で観た2点、<ロンドン・

いよいよ開幕! いよいよ第二章!

昨年12月に大阪まで足を運んだ<メトロポリタン美術館展>。 いよいよ明日、2月9日から始まる東京展のチラシをもらって来ました! おーーーっ!。 メイン・ビジュアルは、ラ・トゥール(右)とドガ(左)。 大阪展はラ・トゥールとカラヴァッジョでしたね…。確かにこのドガ、魅力的でした。 そしてチラシを開くと…。 今回来日している 65作品すべてをひと目で見ることができます! このパターンは<ロンドン・ナショナル・ギャラリー展>のチラシと同じですね。この大きなパネル版が欲しい✨。

METの実力、クラーナハの実力

先月訪れた<メトロポリタン美術館展>。【第一章 信仰とルネサンス】に展示されていた17作品の中で、私が特に注目した3人の画家について投稿しました。 ダーフィット、クリヴェッリそしてクリストゥス。 まだまだ投稿したい作品はあるのですが、ちょっとマニアックな世界に深入りしそうなので、noteへの投稿は控えておきます(笑)。 今回は【第一章】をざっくりおさらい。 作品リストを改めて眺めていくと、 【第一章 信仰とルネサンス】は、1420年代イタリアから始まります。 フラ・アンジェ

ネーデルラント第二世代の画家クリストゥス

先月訪れた<メトロポリタン美術館展>の第一章【信仰とルネサンス】。 前回のクリベッリに加えてもう一人注目したいのが、ペトルス・クリストゥス(生年不詳、しかし1444年には活動〜1475/76年)です。 クリストゥスについて資料を読んだのは今回で二度目。 昨年8月にnoteでクエンティン・マセイスの記事を投稿したときに、クリストゥスの『仕事場の聖エイリギウス』(1449年)(下の画像)を参考にしていたので、大阪市立美術館の展示室で「おっ!あのクリストゥスさんですね!」と作品に

テンペラの魅力=クリヴェッリの魔力

先月訪れた<メトロポリタン美術館展>。 第一章は【信仰とルネサンス Devotion and Renaissance】。 イタリア・ルネサンスと北方・ルネサンスを代表する画家たちの名画17点の前で 夢心地になりました。 今回はどうしてもお伝えしたい、カルロ・クリヴェッリ『聖母子』(1480年)の魅力について。 展示室内で、この作品が放つ 発色・ツヤに強く惹きつけられました。 画像では その素晴らしさが伝わらないのが残念です(涙)。 これは何なのでしょう。作品に可能な限り顔

<メトロポリタン美術館展>「最初の」一枚

2022年「最初の」告白をします。 我慢しようとしたのですが、辛抱しきれませんでした。 理性的に抑えようとすればするほど感情が先走り、そのことばかり考えてソワソワしていました。 実際に行動に移した後、投稿することも躊躇っていたのですが、新しい年になったので解禁です。 2021年12月15日、<メトロポリタン美術館展>を観るために大阪に行きました。 仕事の予定がなくなり空白の一日ができたことで、 “自由に移動するご時世ではない”、“お金がもったいない”、“時間がない” とい