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自分を出せるレッスンがあるとしたら。

週に一度、Zoomで行っている英語のレッスンに癒される今日この頃です。2月に渋谷のカフェで始めたマンツーマンのレッスンもひと月が経過。たったひと月なのに、その上達っぷりが信じられません。

これまでは挨拶を日本語で交わし、少し日本語で雑談してから「Okay, are you ready?」と英語レッスンに入っていくのですが、今日はZoomが繋がった瞬間から英語で話していましたね、そうでしたね。「Hi! How is everything?」と聞くと、表情ひとつ変えずに答えてくださる。あまりに自然だったのでわざわざコメントはしなかったのですが、心の中は大拍手です。

英語を教えて15年ぐらいになりますが、その中で「英語で話していること」をどうしたら忘れてもらえるだろうばかり考えています。

曲の歌詞から入ったり、日本語を話したり書いたりする中でポツポツと英単語を混ぜていき、気づくと言語がすり替わっているような。基本のスキルはある程度頭に入れておく必要がありますが、「ある程度」入っているのに「まだ必要」と思って使わないのはもったいない。あとはその知識の「重み」を少しずつ減らしていって、知識を使って磨いて、使って捨てて、使って間違えて、使って覚えていく。使って使って、守らなきゃという気持ちが少し減ってきたあたりから自分の言葉になっていくのではないかと思っています。

お習字を習ったり、テニスを習うことと同じで、最初から美しい字が書けたり、毎回ラケットの中心の「sweet spot」にボールが当たるわけではない。誰も最初から打てると思っていないから、まぐれで当たると「お!」と気持ちがいいし、また当たるまでいくつもいくつもボールを打ち続ける。初心者がジョコビッチと同じボールが打てないからと諦めないと思うのですが、英語だと、不思議とジョコビッチを目指しがち...。

中学生から著名人まで、様々な方の英語レッスンを行ってきましたが、自分のキャラクターで、自分の伝えたいことを見つけていく応援をとことんしたいという気持ちは何年経っても変わらない。

先週のレッスンでの出来事。生徒さんが話の途中で突然窓の外を見て目を丸くした。そして目を見開いたまま「It's snowing!」と言う。その驚きの表情、アメリカンドラマっぽくないですか?目の前で起きていることに素直に反応して「そのまま表現する」と、そういう表現になっちゃうのです。

3月の雪!

そういったちょっとした会話に、東京の空気が感じられます。そしてその方の性格やキャラクターが伝わり、もっと話したくなります。(その方は都心でモデル事務所を引っ張る多忙な方で、普段はキビキビと仕事をしているので、レッスンとのギャップが魅力的だし、英語を話すときはその魅力をふんだんに表に出してほしい)

そしてレッスンのラスト。いつも次週のレッスン時間の確認をするのですが、今はカリフォルニア州が「外出禁止」なので、来週もその次の週もそのまた次の週も、私はこの家にいる。何時でも。ここ以外のどこにも行かない。なんとシュールなことか。

「このような時はどう言ったら良いのでしょうか?What should I say in this situation?」と聞いてくださる彼女に心動かされながらも、「Wow, there really is nothing to say! このような場合に言えること...ないですね!」とふたりで爆笑して終わりました。

だってなさすぎますよね、このような状況...笑。



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