誰かが必ず聞いている。
日曜日だけど日曜日に感じられない日。すごく晴れていて気持ちがいい。
今日は朝から、天井が高く「ザ・開放感」の新宿高島屋パパスカフェで打ち合わせ。近くのテーブルでは女性作家(だと思う)おふたりがランチされていた。違うかもしれないけれど。
アメリカンを頼む。濃いブレンドも嫌いじゃないけど、今日はすでに二杯目だったため。
今年は日本とアメリカをつなぐ仕事がもっとできるといいな。できそうな流れが嬉しい。新しい出会いに、感謝を込めて。
それにしてもこの日記を始めて、つくづく日本語が下手だと思う。表現が乏しい。
顔も名前も日本なので、日本の方からは「日本語できてますよ〜」「(アメリカ人とは)言われなきゃわからない」と言っていただくのだが、それはビジュアルが「ジャパン」だからだと思う。わからないけれど。
以前、マッサージをする女性から「口元はアメリカですね」と言われ、「え、どういうことですか?」と聞くと「顎のあたりの筋肉が英語を話す筋肉です」と言われて驚いた。
LAに住む甥っ子が3歳で、母親とは英語、父親(私の弟)とは日本語で話している。本人はクォーターなのだが、どんな顎の筋肉がつくのだろう。
打ち合わせの後、紀伊国屋書店で洋書セールをしていることを思い出して、積ん読が積まれすぎていると昨日書いたばかりなのに、「見るだけ」と寄ってしまった。バカなんです、私。
結局2冊購入。
1冊目は、去年末に下北沢のB&Bで行われた「フィクショネス文学の教室」でも「今年最もおすすめ」と紹介されていたリチャード・パワーズの『オーバーストーリー』。英語圏でも絶賛され気になっていたのだが、「パワーズにしてはとても読みやすい」という仲俣暁生さんのパワーワード(!)に背中を押される。
もう一冊は、日本でも話題になっている韓国文学。ハン・ガンの『The Vegetarian』(日本語では『菜食主義者』)。この本もずっと読みたかった。
去年は斎藤真理子さんの翻訳による『82年生まれ、キム・ジヨン』を読んで韓国文学をもっと読まねば!となり、斎藤さんの翻訳でハン・ガンの『すべての、白いものたちの』も読みたいと思っている。書店イベントで何度か聞かせていただいた斎藤さんのトークがとにかく爆笑の連続ですっかりファンに。日本では翻訳家がとてもリスペクトされていて、アメリカとは全く違うなぁと思う。
そんなこんなで、洋書2冊。なんとかそこでストップ。
新作フィクションの棚の前で、若いバイリンガル・カップルが別れを惜しんでいた。ハグしたり腕をぎゅっとしたり「寂しい」と言い合ったり、完璧な英語と日本語を行き来するふたり、でもボディランゲージは海外っぽい(アメリカ英語だった)。どこで育ったんだろう、と思いながら、私もよく間違われるので思うけれど、この街では誰が英語ができるかわからない。大きな声で悪口は言わないほうがいい(どこでもだけど)。英語で話している人を見ても「日本のことを悪く言わないほうがいいよ、わかってる人が周りに絶対いるから」と心が無駄にざわつく。
自分のことじゃないのに。
という日曜日。
* * *
My first work appointment of the year, a 10am meeting at Takashimaya in Shinjuku. As eager shoppers waited for the department store doors to open at 10am on the dot, the shop staff passed out small paper cups of warm tea. Thoughtful touches in Japan that blow me away, still.
After the meeting, I remembered Kinokuniya was having a New Years sale. Might as well take a peek, as I was already in the building.
I walked out with two books. I know, I don’t trust me either.
I’m delighted with my finds though, The Overstory by Richard Powers and The Vegetarian by Han Kang. I’ve heard so much about both of them.
Standing in front of the New Fiction shelf was a young bilingual couple, switching back and forth between perfect English and Japanese. I didn’t mean to listen, but they didn’t seem to notice or care, as they shared a long, passionate goodbye. This being a bookstore (as opposed to an airport or train station), it didn’t seem like a FINAL goodbye. I was happy for them.