麻雀に一貫性は不要?【牌譜添削】

同一人物の東風戦の牌譜×3より、いくつかのシーンを抜粋したいと思います。

①この打9pの後、見事にペン7mを引き入れリーチを打つのですが、形としては9mツモ切りの方がよいと思います。
2度受けではありますが両面2つのイーシャンテンで、一気通貫の目もあります。
7mは裏目ではありますが、6m切りでより広い三色のイーシャンテンに取れるので、不要牌ではありません。

※追記・打ち手の方にうかがったところ、対面と上家の捨て牌からペン7mがややよさそうであること、2度受けの14pがドラ表示牌も含めて3枚切れていることを理由に挙げられました。
それは確かにその通りですが、それでも最終形の強さを重視して、9m切り推奨は変わらずとします。

②受け入れは狭くなりますが、打点の差がありすぎるため、3s4s落としを推奨します。

③②で8p9pを切った人の選択としては、違和感のある一打。
ま、麻雀に一貫性など必要ないとは思いますので、このシーン単体の検証をします。
こういった、AIっぽい一打は個人的には好みです……。

さて。
2p切りの方が打点は高くなりますが、和了率はやや低下。
これだけならどちらとも選びがたいのですが、この瞬間は3pは全員に安牌で、2pは放銃抽選を受ける牌になります。
よって、3p切りの方がよさそうです。

④8pをポンして打1mとしています。
1000点和了効率をマックスとしていますが、ラス前のこの局面で着順の変わらない1000点の価値があまり高くありません。
それよりももう少しメンゼンで手を進め、3900以上の手にできれば着順期待値は大きく跳ね上がります。
あるいは、他家からリーチが入った場合の横移動期待でも、着順上昇の可能性が見込めます。
ただし、流局時ノーテンはとても痛いので、巡目が進んだ場合にテンパイを入れるための仕掛けは機動的に考えなければなりません。

⑤ヤミテンでも7700あり、トップになります。
リーチをするメリットが乏しく、ここはヤミテンの方がよいです。

⑥2軒リーチに対して、カン5pをチーしています。
これを鳴いてようやく、愚形残りの安手二向聴になるだけ。
この手はもう、いかにオリるかということを考えていくだけでよいです。
スルー。

⑦オーラス。ラス目のリーチに対して3sを切り、役なしテンパイをとっています。
ここで追いかけリーチをするべきではないのはもちろんですが、ワンチャンスとはいえ無筋の3sを押してテンパイを取るべきでさえありません。
上家に通る牌の中から打牌を選びます。

下家は和了トップなので2600点以下の安手テンパイのことも多くありますが、上家は点棒の状況から、ほぼ確定でマンガンクラスです。
下家にマンガンを打ってもラスまでは落ちないため、ここは差し込み狙いの打牌をしてもよいと思います。
というわけで、4p切りが面白いと思います。
差し込みまではしないにしても、打牌候補は1p、3p、4pの三択となります。

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