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頭ひとつ抜けていくSV・コールセンター就業のススメ

タイトルにある"頭ひとつ抜けていくSV"とは、就労人口が70万人とも100万人とも言われるコールセンター業界にあって、その才知と度胸でコールセンターを超えて出世していくタイプの職業人という定義を意味します。

言葉を選ばずにいえば、コールセンターのSVは誰でもその気になれば務まる仕事です。コールセンターのSVでもっとも重要なことは、その場から逃げないことです。自分が最後の砦だと思って職務に向き合えるか否か、この一点さえブレなければ務まる仕事といえます。しかし、対組織、対顧客から逃げて向き合えない人には辛い仕事でしかありません。

対組織、対顧客に向き合えることは当たり前だとして頭角をあらわし出世していくタイプには以下の特徴があります。

①数値に強い
②メリハリがある
③相手の心理を察する能力が高い
④好奇心が旺盛である
⑤目上に好かれる

まず①から説明します。
数値に強いというのは分析力があることにも通ずる概念です。コールセンターは数値管理の塊のような組織です。数値を読めずしてコールセンターは運営できません。先行指標と遅行指標の両輪を扱えてこそ頭ひとつ抜けていく仕事ができます。極論をいえば15分先の未来が予測できるか否か、ここが出世していくSVの必須要件になります。たとえば、呼量予測はコールセンターの基本ですが、15分、30分、60分、1日、1週間、1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、12ヶ月、このような単位で考えていくものです。ほかにも数値化できないことは改善・強化はできません。定性的なことも定量的に変換して考えるのです。逆もしかりです。定量的なことを定性的な概念へ変換することも必要です。詰まるところ数値が強い職業人は得することがあっても損することはありません。鍛え方もあります。数値に強いことは大切な要件なのです。

次に②です。
これは思考と行動の両面においてメリハリがあるか否かという話しです。優しいだけでは務まりません。厳しいだけでは務まりません。優れたバランス感覚があってこそ、チームワークを発揮する組織の長として人望があつまるのです。古来、歴史をかえりみて長続きする政権の特徴のひとつに、"褒めるときは主観で、罰するときはルールで"というものがあります。短命な組織はこれと真逆のことをおこなっています。とくにコールセンター運営で組織戦の素人がSVやマネージャに着任したときは悲惨です。ルールで褒め称えて、主観で罰する行為をしてしまうものです。俯瞰したときメリハリのない組織に成り下がってしまいます。主観の制御こそメリハリの要諦です。

そして、③です。
相手の心理を察する能力は、とくに対人コミュニケーションのプロとして柱となる能力です。この能力を鍛えずしてコールセンターのSVは務まりません。加えて、頭ひとつ抜けていくSVはこの能力が圧倒的に高いレベルで備わっています。並のレベルであれば並のSV止まりです。スーパーバイザーたる所以を発揮できる能力は、この能力の他を置いてあり得ません。よって、学問的な意味合いでの心理学専攻者は、ニッチな世界で共感力を発揮しながら主導権を得られます。すべては心理戦なのです。社内政治も然り、顧客対応でさえもです。対人コミュニケーションのプロフェッショナルとして相手の心理を察する能力は、AIには到底代替できない能力です。今後、仕事の自動化が急速に進むなかでそれらを使いこなして、人は人でなければできない仕事に注力するとき現在よりも相手の心理を察する能力が希少価値を発揮することは間違いないことです。ますます希少性が高まっていく能力であることは間違いなく、頭ひとつ抜けていくSVは例外なく、この能力に長けています。

さらに、④です。
コールセンターで働くデキないSVの代表的なセリフが「やったことないです…」というものがあります。やったことないから何なのですか?という話しです。SVに求められる性質として、やったことがない課題を目の前にしたときにその人物の真価が問われます。やったことがないから断るのでは、いつ"やったことある"になるのですか?と問うてみてください。好奇心が旺盛=ポジティブであるといっても過言ではありません。人間として好奇心を発揮しにくい人は、複雑度や要求度が増し続けるコールセンター運営にあっては不向きと言わざるを得ません。無理に好奇心を発揮してもらう必要はありませんが、頭ひとつ抜けていくSVは好奇心が旺盛です。成長意欲が高いと言っても差し支えないでしょう。単に承認欲求が高いからSVを引き受けた、他人と比較してSVになれば偉くなったような気がするから引き受けたというような人はここでボロがでます。他人に勝ることしか考えていない人の限界は早いです。他人に勝つのではなく自分に克つ人は好奇心が旺盛なのです。

最後に⑤です。
お気づきの人もいるかもしれませんが、自分を取り立ててくれる人は一般的には目上の人です。上位職者は目上の人が多いのです。つまり、これまで述べてきた①から④を果敢に行動し、実践している人は目立ちます。それが失敗していようと成功していようと頭ひとつ抜けていくSVは、目立つなかに目上の人に好かれる要素が豊富に盛り込まれているのです。だからコールセンターを超えて出世していくのです。

コールセンターで働く人を馬鹿にする人もいれば、汚らわしく悪しき職場だと誤解する人もいますが、それはコールセンターというひとつの側面しかみていないです。コールセンターは顧客接点領域であり俯瞰してみることで重要性を理解できるはずです。そこでの成果は企業のビジネス成果に直結する重要な拠点なのです。そこで頭ひとつ抜けていくSVがいれば、三顧の礼をもって引き上げられるのは明らかなのです。この理を知ることができれば、就職氷河期世代や貧困にあえぐシングルマザーの方なども、多くのチャンスに恵まれている職場"コールセンター"での就業に魅力を感じてもらえるはずです。

きっと誰もが明るい未来を手に入れることを信じて、この記事を書いています。①から⑤までの内容は、自分を動機付けさえできれば資格なんてなくとも誰でもチャレンジできます。必要なのはいますぐ行動することだけです。行動する人だけが到達してみえる景色があります。魔法なんてありません。一歩でも二歩でも進む人だけが頭ひとつ抜けることができるのだと思います。わたしも行動する人であり続けます。

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