男性の育児休暇

 最近は年下の友人達の結婚ラッシュやベビーラッシュ中です。そっとお送りしたお祝いに、内祝いをきちんと届けてくださるとそれはそれで素直に嬉しいものです。その方のご家族の方がそのあたりのルールを大切にされておられるのかもしれないですね。内祝いとはお祝いをしてくれた方に対して行うお返しのようなものです。卒業生が来て下さったこと、お元気そうだったこと、別のお祝い事もあったので欲しいものがあるかと聞いたら素直にリクエストしてくれたこと。嬉しいことが嬉しいことを呼んだ感じです。

 生まれて育ったところと違うところで暮らす私としては、内祝いが地元のローカルルールではないことに安心します。半返しといって受け取ったお祝いの半額を返すなど各地でちょっとずつ違うはずなので、気になる方は保護者の方に聞いてみてください。

 それにしても周囲では育児休暇を取得する男性が増えています。しかも旦那さんが優しい方が多いこと多いこと(私の育った関西エリアでは、奥様方は自分のダンナさんを絶妙な話芸でけなし、他の旦那様をキムタクのように褒める感じの外交手法で陣地を増やしておりました。)。

 時代が変わると価値観も変わります。私は専業主婦の母から妻の心得(なによそれ)を一方的に教わり、育児について助言を受けていました。でも実際は共働き家庭のマネージメントをしながら、現在の医療水準での育児に自分の母親の助言をかわしたり、受け流すための気遣い(母親が気を害するから)にめちゃくちゃ疲労しました。だから、若い方に育児やご夫婦の在り方に絶対口出ししないと肝に銘じています。断然「聞かれたら答える派」です。 

 それにしてもついこの前までは男性の育児休暇なんてありえない風潮だったような。育児休暇を取得したくても同性である男性の理解を得られないと嘆いておられた方もいます。いまは友人の旦那さんが1年の休暇を取得したり、どんどん変化するね。

 でも、育児休業って取得しづらいと思います(正しくは育児休業ですよね。休暇ってバカンスなかんじ)。あるパパさん同士が、運動会で競技の合間に「本気で出世したければ育児休暇を取得しないでいいよ。全部手に入る人ばかりじゃないよな。育児休暇を取得したら、復帰は当然にありかもしれないけど、元のポストに戻されたらハッキリ言って嫌やな。」って会話をなさっていらっしゃいました。会社には職位というものがありますし、業種によってはシビアなところもあるはずですよね。そのパパさんたちのシビアなお言葉になんとなく頷けるものがあるんです。それぞれのお立場によって言葉が変わってきますし、どことなく雇用する側の雰囲気を漂わせながらストロングな会話をしているパパさん達の横で「そのパパさんと真逆のキャラ感のうちの夫」がビミョーな顔をして聞き耳を立てていました(全員競技をみなさいよ😓)。いろんなことを考えさせられた一日でした。新しい制度が出来ると必ず反対派が現れるし、上の世代は反対するだろうけど、まさかの育児まっさかり中のパパが反対派だとは驚きです。

 大学教員が仕事を休むとなると、自分が担当する講義科目を代わって下さる方を探し、学内の業務をどなたかに担当していただきます。私も育児休業させて頂き、目一杯育児に専念しました。他方で昔の話だけど、休暇中に研究に勤しみ成果が認められた方がいて、その一方で、その方の授業やいろんなことを引き受けた方が、ご自身の研究時間が削られてしまったり、疲弊してしまったんです。誰も悪くないっちゃないんだけど、なんとも言えない複雑な思いをしたことを今でも覚えています。

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