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2nd23話[フルーツバスケット アニメ伏線解説]

『シンデレラっぽいもの!』

原作第88・89話。とうとうやってきました文化祭。

海原高校の文化祭にやって来た燈路と杞紗。昨年の文化祭ではまだ中学生の紅葉とはとりが来ていました。本来草摩家の人々は決められた女子高・男子高に入るのが一般的なようですが、由希夾ときて紅葉と春も普通の高校に通っているのでもしかしたら燈路と杞紗も海原高校に入学するのかも。

透くんたち2ーD組の出し物はもともとシンデレラでしたが、台本を脚色したからか『シンデレラっぽいもの』にw

さすがあーやが手掛けただけあって衣装が豪華!!
そして初っ端からツッコミどころ満載の劇。

魔法使い由希くんに興奮するプリゆきの皆川先輩と元生徒会長。この2人のコンビ好きだ。
花ちゃんのお母さんも見に来てますね!これはいいアニオリ。

王子夾くんに、たくさんの娘たちが踊りをお願いする中、もちろん姉役透くんもいるのですがなかなか断りきれない夾くんw これ一番仕事してるの進行役の生徒ですよね・・・

脚本に忠実な?シンデレラ花ちゃんはガラスの靴を夾王子に渡してさっさと退散します。シンデレラを探して来いと言ううおちゃん(友人王子)に夾くんは断りますが、うおちゃんは
「せっかく会えるチャンスが手元にあんのにムダにするってか!!」
「そんなんじゃ会いたくて会えない奴はどーすりゃいい!!」
「会いたいのに 会いたいのに・・・」
「会いに来いコラーーー!!!」

いや、私情はさみまくりの台詞なんですが、うおちゃんの、紅野に会いたい、会いに来い、という思いが爆発してます。


書き換えた台本は、夾王子が姉役透くんに結婚を申し込みに来る、という内容でした。シンデレラ花ちゃんは、夾王子を諭します。
「そうやって自分を誤魔化しながら生きていくつもり・・・?」
「お城の中で お城に閉じ込められて 死ぬまで・・・」

ここも、高校を卒業したら一生幽閉されてしまう夾くんの境遇とリンクしています。この言葉に素でキレる夾くんですが、咄嗟に透くんが口を挟んでしまいます。
夾くんの境遇と重なってそれを否定するかのように反応した透くんに、夾くんも驚きます。
そして絶妙なタイミングで登場する魔法使い由希くんw

最後に魔法使いは王子に言います。
「おまえの願いはきかない」
「自分の力で叶えてみせろ」


劇が無事?に終わりここから原作第89話。

すかさず師匠にアピールする花ちゃんw 2nd15話で師匠がタイプみたいなこと言ってました。完全に猫かぶってる花ちゃん。そんな花ちゃんに夾くんは怯え、師匠に「結婚しないでくれ!!」と言います笑
そんな師匠に文化祭のことを教えたのは、春でした。ちなみに原作では急いで来たけど舞台には間に合わなかった、と言っているのですがカット。

夾くんは春に、おまえだって親に見られるのは嫌だろ、と言いますが、この台詞を聞いた師匠の顔が本当に嬉しそう。もう完全に二人は”親子”なんですよね〜。


トイレにいる透くんとうおちゃん。透くんは、うおちゃんの「会いに来い」という台詞を思い出します。うおちゃんは会いたがっているけど、紅野にはもう会う気は無いと言われっちゃってるんですよね・・・。それを伝えることができずにいる透くん。

杞紗や紅葉と合流した透くん。
劇のDVDが欲しいと言う透くんに、紅野に渡せばいいんでしょ?と言う紅葉、なんという察しの良さ・・・。

クラスのことがあるので別れる紅葉と春ですが、春は燈路を心配します。そんな春に燈路は、
「春兄って 優しいよねホント 誰にでも ムダに・・・」
「でもそういうとこがリンを悲しませたのかもしれないよね・・・っ」

言ってからすぐ反省した燈路、少しは成長してますね。けど燈路がリンのことを気にかけるのはもちろん、あの場に居合わせてしまったから。春や他の人も、リンの傷は事故だと思っていて、まさか慊人に落とされたなんて知らないんですよね。

この2人の会話を聞いていた透くんと杞紗は、
「(もしや 依鈴さんと潑春さんは・・・)」
「燈路ちゃん 依鈴お姉ちゃんのこと・・・」
とそれぞれ違う風に捉えますが、ここではもちろん透くんが正解。透くんって本当に他人のことは敏感なんですよね。

でも確かに、杞紗視点で考えると、燈路はよくリンを気にかけてお見舞いにも行っているし、杞紗との会話を遮ってまでリンに駆け寄る描写もありました。なので杞紗から見ると、そう思っちゃうのも仕方ないよな〜と思います。


一方文化祭でも大忙しの生徒会。
由希くんが巡回中、他の女生徒に嫌味を言われている真知を発見します。
ここで由希くんを止めようとする真鍋はさすが。

「中途半端に優しくして中途半端に慰めんなら 初めからほっといたほうがよっぽど親切だと思うけど」
「大体嫌のこと言われたんなら言い返しゃいいじゃん 言い返せない方も悪いと思うよ」

真鍋の言うことも一理あって、正論で、理想論なんですよね・・・。だけど、この理屈に潰されてしまう人だっている。

真知がいじめられている原因はくだらないことだけど、ちゃんと由希くんのことをわかっている。
そして真鍋の天才的な解決策w
自分が天然と言われたことに驚く由希くん。真鍋は何を今更と言いますが、あの時言いかけたのは・・・と思い出します。
そのあの時、とは1st25話。


校舎の外では、透くんと夾くんが居ました。夾くんが呼びかける「透」の言い方が優しい・・・( ;  ; )

ここでEDのイントロが流れるのも素敵。


まさか そんなはずない
そんなこと
思う自分を許さない




いやぁ〜〜!!ここ!!!
原作では、透くんと夾くんどっちのモノローグなのかわかりずらかったんですが(個人的には夾くんの台詞だと思っていました)、2人で言うのめっちゃよかった。

あの劇の2人の反応からして、このままゴールイン!!となるのが普通の少女漫画だと思いますが、ここからすれ違い始めてしまうのがフルバ。
この台詞を噛み砕いていくと、まさかそんなはずない、とは夾くんと透くんがお互いをお互いに好きかも?ということ。
でも、そんなこと思う自分を許さない。お互い、好かれているなんて思ってしまう自分を許すことができない。そして、相手を好いている自分も許せない。

ここの2人の感情がわかるのは正直まだまだ先です。




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