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繊細で目に見えない細菌たちの世界を想像することによって、より良く付き合っていけたらな〜と願っています

『足元の小さな生き物がいなくなれば大変だ。ひとつかみの森の土のなかには地球上のすべての人間よりもたくさんの命が含まれている。ティースプーン1杯分の土だけでも、そこに含まれる菌糸の長さは1メートルを超える。これらすべての生物が作用し合い、樹木にとってなくてはならない土壌をつくる』

「樹木たちの知られざる生活」(ペーター・ヴォーレルーベン著)


おはようございます!Yukoです。
前回からの続きで、『樹木たちの知られざる生活』より考えてみたいと思います。

私たちは目に見えるもの、オオカミやクマやサンショウウオなど、大きな動物に目が行きがちですが、それらがすべていなくなっても森は森として生きつづけ、鳥類さえも生態系にとっては必ずしも必要ではないと著者は書いています。

人間も必要ないのでしょうかね。。。


しかしいなくなって困るのは、以下のような小さな昆虫たちや目に見えない生き物たち。

繊細なつながりの中で森が形成され、維持されていることが見えてきます。

『リューネブルガーハイデ地域では、100年以上前に、かつての家だった場所にナラが植えられた。学者たちは数十年もすれば通常の森林と同じ程度の菌類とバクテリアが地中に繁殖しているだろうと予測していたのだが、この期待はみごとに裏切られた。いまだに種の多様性が再現されず、森に悪い影響が出ているのだ。生と死のサイクルがうまく機能しないことに加え、農地だったころに使われていた肥料のせいで現在でも土壌に窒素が多く含まれているため、ほかの原生林に比べて、そこに生存するナラは生長が早いかわりに、乾燥などの影響にとても弱いのだ。理想的な森林土壌ができあがるまでに、あとどれくらいの年月がかかるのかは誰にもわからない。あと100年かかることは確かだろう。』

「樹木たちの知られざる生活」(ペーター・ヴォーレルーベン著)

生態系は人が簡単に考えてしまうような回復を見せることはない、ということです。

目に見えない世界を想像することは難しく、その多様性を理解できないがために簡単に考えてしまいがちですが、オオカミを日本の森に復活させることができないように、目に見えない世界を再構築することにも大変な難しさがあるのです。

しかも、人にできることって何もないのかもしれません。



この、目に見えない生き物たちの話を読んでギョッとしたことがあります。
私たちの身体の中や外で共生している細菌たちはどうなのだろうか?と・・・。

薬を飲んだり、手を殺菌したり、合成界面活性剤入りの洗浄剤で全身を頻繁に洗ったり、保存料=殺菌剤入りの食べ物を平氣で食べてしまっていますが、それがどういうことなのか、もう一度考え直す必要性を感じています。

一度バランスを崩してしまうと、なかなかもとには戻ってくれないことを肝に銘じるべきなのでしょう!!


人の一生のスパンではもとに戻らない森林の細菌たちです。

私たちの共生菌は痛めつけても痛めつけてもすぐにもとに戻っている!と思い込んでいますが、そんなに都合の良いものではないでしょう。



コロナ以降の生活は、意識しないとますますこの負のループに入り込んでしまっています。


森はバランスの中で成り立っています。
そして、私たち自身も。。。

繊細で目に見えない細菌たちの世界を想像することによって、より良く付き合っていけたらな〜と願わずにはいられません。

今日も良い一日でありますように。



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(2021年10月15日LINEにて配信)


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