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(情シス)夏の世の怪談話 なぜか深夜にストレージがDOWNする編①

情報システム部門のいると、たまに恐ろしいことに巻き込まれることが多いです。今回はその一つのエピソード(実話)を紹介させていただきます。

前職では本社機能と工場が一体となった会社に所属しておりました。工場は24時間365日稼働しておりました。そこで社内SEとして採用され、周りの従業員からは「ITに少し詳しいにーちゃんが来た=便利屋産来た!ラッキー」とだけ認識されていたようでした。一定規模ではない情報システム部門に入ると、この便利屋パターンも結構あると聞きます。
そのため、パソコン、複合機、電話、ネットワーク、サーバ、いつの間にか入っていた「何か」のお世話をすることになってました。
このいつの間にやら、というのが非常に厄介なものでして、いわゆる「現場」が部分最適で導入をどんどこすすめてきた類のものが散在しておりました。
そういった中、部門最適を突き進むため、例えばみんなで使えるファイルサーバというものは存在せず、安くてとりあえず動けば良い、運用は知らん!という原理になったかはわかりませんが、家庭用のファイル保管用サーバっぽいもの(以下、NAS:某B社10万円以下の製品)がそこらへんに転がっておりました、、、
そのNASにいろいろな大事なデータがどんどん蓄積されるわけです。もちろん24時間365日、、、わたしも「危ないな〜、危ないな〜」と思ってました。
そしてそのNASが暴れるわけです。それが私が入社して1ヶ月後の夏の夜のことでした。

<DAY1>
それは深夜2時くらいだったと思います。会社支給携帯が鳴るわけです。
S「ホセさんですか?」
ホセ「うにゃうにゃ(もちろん寝てましたので)」
S「現場のライン責任者から電話番号を聞きました。製造データが閲覧できなくなり大変困ってます!とりあえず至急来てください!」

製造現場が困っているとのことで、急いで現場に向かうことになりました。
夜中の工場でもあったので、「怖いな〜、怖いな〜」と言いながらとりあえず現場の工務室に入りました。

S「製造データが出てこないんです!ほら、みてください」
と見せてくれたのは製造管理システムでした。確かに製造実績データは反映されておりませんでした。
ホセ「このデータってどうやってこの画面のここに入ってきているのですか?」
S「わかりません!」
私は頭を抱えました・・・
しばらくして、私はNASが転がっていることを思い出しました。ひょっとして・・・
NASが転がっているエリアにとりあえず向かいました。
そして、ひとつのNASのランプが赤く点滅しておりました。あ、これかも・・・。製品をサイトを調べ、赤いランプの意味を調べたところ、ハードディスクエラーとのことでした・・・。
急ぎということもあり、IDとパスワードもわからなかったため、とりあえず再起動を試みることになりました。幸い、冗長構成(RAID)のある仕組みだったため、NASは無事に立ち上がり、しばらくしてデータが反映されることが確認でき、暫定復旧することができました。

翌日、システム構成やID、パスワード、保守サポートの情報などを関係者から聞きまくり、本復旧のための手配を行い、数日後にメーカーから交換機器と手順が届くことになりました。私も寝不足もあったため、その日は早々に切り上げました。

そしてその夜も電話が鳴ることになったのです・・・。(つづく)








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