奏手イヅルのオリソン『連なるモノローグ』は優しさと決意の歌

この曲を聞いた際の何とも言えない叙情的な感情を、私は文章でうまく伝えられる気がしないのですが、あえて一言でいえば絶妙に涙腺を刺激された曲でした。

9/4公開、ホロスターズ1期生、奏手イヅルのオリジナルソング『連なるモノローグ』。

とてもいい曲だと思います。

シンプルな伴奏と、オリジナルソングとしては長めの7分の間、緩やかにスライドする淡色のMVに表示される歌詞を読みながら聞くこの曲には、なにか特別な力があったような気すら、今はします。



この曲の歌詞で特に気になったのは、曲の前半で「誰かが呟いた独り言が 世の中を伝播して 僕の声で届くように」と願う歌詞が、後半では「~僕の声で届くように する」という強い決意表明に変わっていたりするところ。

なので、そこからこの曲は「奏手イヅルという存在は誰のためにどういったことを歌うのか」をモノローグのように宣誓する曲ではないかと私は勝手に解釈しているのですが。

そんな強い決意表明と相反して、彼の歌についての描写は「誰かの挫折や眠れない夜の 足りないパズルが今だけでも見えないようにする」という歌詞から見て取れるように、ありがちな「誰かの足りないパズルを埋める」と言い切るような強いものではなく。

あくまで誰かに寄り添うスタンスで「今だけでも見えないようにする」と聞き手をほんの一時包み込む優しいものでありたい、と歌っている点をとても好ましく感じます。



ここまで色々書きましたが、いまだに私は文章でこの曲の魅力を語れている気がしませんので、とりあえず聞いてみてください。

万人に好まれるかは分かりませんが、妙に刺さる方は私を含め少なからずいる曲だと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?