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短めのやつ

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#コント台本

コント台本 『オタク』

A「や、やめてよ…」 B「何だよ、ちゃんと喋れよキモオタがよ!」 A「その…やめ…」 B「テメーが空気読めねえからこうして俺が教育してやってんだ。ありがたく思えねーのか?」 A「その、ごめんよ…。だからボールを返して…」 B「…何だよ、こんなダサいボールがそんなに大事か? そういやお前、元野球部だったっけか」 A「そうなんだ…、甲子園にも出場したことあるんだ。へへっ」 B「知らねーよそんな大会。気持ち悪い笑い方しやがって」 A「ごめん…」 B「…ったく。ホラ

コント台本 『脱獄』

こちらのコント台本を基にして書いた短編小説 ↓ A「ハァ…、ハァ…」 (ツルハシを振り、一心不乱に穴を掘り続けているA) A「ハァ…、ハァ…」 (やがて暗闇から一筋の光が漏れ、パラパラと周りの小石が崩れていく) A「ハァハァ…。やった! 脱出成功だ!」 (両手を空に突き上げて、『ショーシャンクの空に』バリの喜び方を表現するA) B「ーー待ちな。お前さん、一体どこへ向かうつもりだ?」 A「!? アンタは、一体…」 B「慌てるな、俺も収監者だ。こうやって脱獄をす

コント台本 『ラジオブース』

※この内容は元々、コントの台本として書こうと思っていた設定をあまりにも自分で気に入りすぎて「これは是非小説として長尺で書きたい」と思ったところ、書いている内に思い付いた別の展開や、本来コント台本として使おうと思っていた設定も用いていわゆる「別ルート」的な感じでコント台本としても作成してみたものです。  どちらも自分が面白いと思ったものを投稿させて頂いてますが、設定が命すぎる内容ではあるので小説版→コント台本版の順番で読むことをおすすめしています。短編小説とはいえ小説なんて読ん

コント台本 『入部』

A「お願いします! 入部させてください!」 B「…駄目だ」 A「本気なんです! 僕をこのラグビー部に入部させてください!」 B「…駄目だ」 A「どうしてですか! 僕が細くてひ弱だからですか!? …分かってます。僕は小・中・高といじめられっ子で、きっと皆さんの足を引っ張ってしまう…。でも僕、変わりたいんです‼︎」 B「…駄目だ。お前を我がラグビー部に入部させるわけにはいかない」 A「お願いします! 入部試験だけでも受けさせてください! このラグビー部が毎年全国大会の

コント台本 『戦隊』

『速報です! たった今ヒーロー戦隊「ドラゴンジャー」の面々が暗黒帝国軍のアジトへと突入した模様です! ……それでは続報が入るまで再び「ドラゴンジャー」のこれまでの歴史をまとめたVTRを――』 (明転。ソファに座って無言でテレビの電源を消すドラゴンジャーブラック。そこにドラゴンジャーイエローがバイト感覚で入室して来る) A「おっはようございまーす! いやー、さっきまでこの辺りを張っていた報道陣に囲まれて参っちゃいましたよー。この前アジトを移転したばっかなのにもうバレてるって