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adidasスーパースターにインスパイアされたスーパースターの話

タイトルでいきなり何言ってるんだ、こいつと思われた方もいるかもしれない。
本文はもっと何言ってるかわからないので時間を無駄にしたくない方はここで読むのを止めた方が良いと素直に思う。それでも読んでくれたあなたにはただただ感謝だ。

本題。スニーカーが第三次ブームなんて言って空前の盛り上がりだ。レアスニーカーは足で田舎のスポーツショップを巡って見つけるモノから、ITを駆使してインターネットで手に入れるモノに大きく変わった。

そんな時代だけど、スニーカー好き、今風に言えばスニーカーヘッズの在り方がそんなに変わったか、と言うとどうだろう。
昔から一生履けない量のスニーカーに埋もれて眺めるだけ(眺めることすら至難だが)のマニアは居たし、リセール目的でスニーカーを買い付ける目ざとい人も居た。昔俳優、今はULTRA JAPANのオーガナイザー、小橋賢児氏が渋カジ全盛期に中学生にして300足を所有者するコレクターかつガチのバイヤーだったのは有名な話。

そして、結局スニーカーについて語られるのはマニア視点の復刻モデルの話か、品薄のレアモデルの値段の話とかが多い。
マンガ語りに大西祥平氏やブラック徒然草のJくんのような言ってみればVOW(VOICE OF WONDERLANDって略さずに言うと普通にめちゃカッコいい言葉だ。)的なジャンルがあるように、スニーカーにもマニアックな知識やコレクション自慢以外の語りがあってもいいじゃないか。
そういう余剰な部分が文化としての豊かさだと思うのだ。いやそれはカッコつけ過ぎか。

要するにマニアでもないけれど40年以上スニーカーばかり履いてきた僕がスニーカーにまつわるよろず話をしたいだけ。

そんなわけで本題と言いながら全然本題じゃない話をしたけれどようやく本当の本題。

最近四半世紀ぶりぐらいにadidasスーパースターを買った。公式とZOZOの紹介文が雷落とされた後のバベルの塔のような混乱を招く内容なので紹介したい。(本題、マジでコレだけ)

アディダスのスーパースターシューズからインスピレーションを得たデザインを着想源にした、スーパースターが登場。

「インスピレーションを得る」=着想なので、「デザインを着想源にした」の部分がバッサリ不要。
そこバッサリ切っても「スーパースターシューズからインスピレーションを得たスーパースター」って意味不明。
あと「シューズ」って付ける意味は何?

意味が分かるようにもう少し説明しよう。このシューズのベースとなっているのは、アイコニックなラバーシェルトゥを用いた、アディダスのスケートボーディングシューズ。

余計に意味わからん。
「アイコニックなラバーシェルトゥを用いた、アディダスの」と来たら普通スーパースターとしか思わないよ…

「スーパースターシューズからインスピレーションを得たスーパースター」のデザインのベースを説明する為にスーパースターの特徴を説明する

ってもうスーパースターがゲシュタルト崩壊寸前。
「このシューズのベースとなっているのは」という主語が結論としてかかる目的語は最終的に「スケートボーディングシューズ」の部分になるのだか、スーパースターはそもそもバッシュだ。
これまでの文章を無理やりまとめるとこうなる。
「スーパースターシューズからインスピレーションを得たスケートスタイルのスーパースターが登場。ベースとなっているのはアイコニックなシェルトゥを用いた、アディダスのスケートボーディングシューズ。」

狂気以外感じない。

異素材ミックスのアッパーを採用し、わずかにコントラストの効いたカラーと、定番のギザギザの3ストライプを合わせている。

「わずかにコントラストの効いた」のコントラストの使い方も静かに狂気をはらんでいる。コントラストはそもそも著しく異なる様を表現する言葉なので、わずかにという形容詞の場違い感が葬式に普段着レベル。無理やり日本語に翻訳すると同系色、って言いたいのかな…
あとそもそもスーパースターなら3ストライプスは当たり前過ぎて「合わせている」という単語の「合ってなさ」はもはや伝統ある3ストライプスへのハラスメント。

半透明のディテールがスタイルを格上げしてくれる。 

半透明なのは2色ある内のホワイトだけ。ちょっと説明不足の感。あ、うっかりフツーに突っ込んじゃったよ。
「格上げ」って言葉はちょっと下品だな。これは完全に個人的な好み。

※「Super Star」は、株式会社ムーンスターの日本における登録商標です。

これがそもそもいちいち自社製品の説明文に「アディダスの」と頭に付けたりスーパースターの後ろに「シューズ」と付けている元凶であることはわかる。
ただし、それは名前をスーパースターから変えている場合の説明だろう。
変えてないのだから単純に『株式会社ムーンスター」の登録商標である「Super Star」と当社製品の「SUPERSTAR」シューズには一切関係はございません。』とある方がわかりやすいと思う。


以上。あースッキリ。インターネットは便所の落書きのようなものだと言うけれど、便所にこんな長さでは落書きできない。ありがとうインターネット。
このスニーカーは本当に気に入ってます。
この文章も文句ではないです。
むしろこれだけ短いセンテンスにここまで突っ込ませるのは単なる才能の類だとすら思ってます。
本当はADIMATICが欲しいです。

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