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それでも出会い系サイトはやめられない 第4話


「慰謝料?」
 
 
「私、こんな侮辱受けたの初めてよ。慰謝料払わないと帰さないわよ。」
 
 
「慰謝料いくら?」
 
 
「日当と合わせて20万円。」

 
僕は、20万円と聞いて驚いた。
 
「20万円も払えないよ。」
 
 
綾香はスマホを取り出した。
 
「払わないんだったら、事務所に電話して怖いお兄さんに来てもらうから。」
 
 
「事務所?」
 
「黄桜組の事務所よ。」
 
黄桜組とは地元鹿児島で勢力を張っている暴力団だ。
 
 
暴力団とは関わりを持ちたくない。
 
「わかった。20万円払う。でも、今、財布には5万円しか入ってないんだ。」
 
「だったらATMで引き出せばいいじゃない。」
 
 
僕と綾香はホテルを出た。
 
 
車で近くのコンビニに行った。
 
ATMで20万円引き出した。
 
綾香に渡した。
 
綾香はそのまま立ち去った。
 
 
 
 
 もう出会い系はこりごりだ。
 
僕はさっさとマンションに帰ろうと思った。
 
しかしコンビニの前を行きかう夜の綺麗な女性たちを見ていると、下半身が火照って治まらない。
 
時計を見ると、まだ午後9時だ。
 
 
 
愛サイトを開いた。
 
夜になると募集する女性が増えるのだろうか?
 
たくさんの女性の募集アイコンが並んでいる。
 
 
その中で、写真付きのアイコンを見つけた。
 
写真が本人だとすれば、かなりかわいい子だ。

 
名前 まどか
年齢 18歳
星座 牡牛座
職業 学生
趣味 ショッピング・映画
 
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「今夜これからお会いできる男性を探しています。ちょっとエッチなことして楽しみたいです。メールお待ちしています。」
 
 
僕はさっそくまどかにメールを送った。
 
「こんばんは!ひろしと言います。ぜひ、今夜お会いしたいです。一緒にちょっとエッチなこと楽しみましょう。」
 
すぐにまどかからメールが来た。
 
「ひろしさん。メールありがとう。ぜひ、エッチなことして楽しみましょうね。これから会えますか?」
 
僕は、すぐに返事を返した。
 
「これからすぐ会えますよ。どこで待ち合わせますか?」
 
 
まどかからの返信を待った。
 
なかなか返信が来ない。
 
 
僕は15分ほど返信を待った。
 
「いったいどうしたんだろう?」
 
まどかをあきらめて、別の女性を探そうとした。
 
 
その瞬間、まどかから返事が来た。
 
「ひろしさん。返事が遅くなってごめんなさい。ちょっと用事ができちゃって・・・すぐには会えないの。でも、今夜必ず会いたいな。それまで待って下さる?」
 
メールに画像が添付されていた。
 
 
目元がぱっちりしたかなりの美形だ。
 
僕はこんな可愛い子に会えるんだったら、しばらく待ってもいいと思った。
 
 
「大丈夫ですよ。まどかさんの用事が済むまで待ちますよ。何時頃になりますか?」
 
「ううん・・・今夜2時くらいかな?」
 
今夜の2時と聞いて、僕は一瞬迷った。
 
5時間近く待たなければならない。
 
 
しかし、5時間我慢したら、こんな可愛い子とエッチなことできるんだ。
 
僕は待とうと思った。
 
 
「大丈夫ですよ。待ちますよ。」
 
「ありがとう。用事が済んだら私から連絡しますね。LINEのID教えてくださる?」
 
LINE交換してくれるくらいだから、まどかは本気なのだろう。
 
「了解しました。僕のIDは、hiroshi2001です。」
 
 
しばらくすると、まどかからLINEが届いた。
 
「まどかです。今夜2時にお会いしましょうね。」
 
「ありがとう。楽しみに待ってます。」
 
僕はすぐに返事を返した。
 
 
 
これから5時間何をして時間を潰そうか?
 
下半身の火照りは治まらない。
 
「そうだ、2時までに会える女性を探そう!」

 
 
愛サイトを開いた。

 
僕のプロフに赤いメッセージマークが付いていた。
 
サイトの女性からメッセージが届いている。
 
さっそくメッセージを開いた。
 
 
「ひろしさん。はじめまして!凜です。ひろしさんのプロフ見て、ぜひお会いしたいと思い、メッセージしてみました。ひろしさんからのお返事楽しみに待っています。」
 
 
その女性のプロフを見た。
 
名前 凜
年齢 42歳
星座 さそり座
職業 専業主婦
趣味 手芸・音楽鑑賞
 
自己PR
「元モデルをしていたので、ルックスとスタイルには自信があります。家庭の主婦なので長い時間は会えませんが、一緒にエッチな時間を楽しみませんか?」
 
 
僕はすぐにメールを送った。
 
 
「凜さん。こんばんは!ひろしと言います。メッセージありがとうございます。良かったらこれからお会いしませんか?」
 
すぐに凜からメールが来た。
 
「ひろしさん。お返事ありがとうございます。すぐお会いしたいです。もしよろしければ、エッチなことして楽しみませんか?」
 
僕はすぐに返事を返した。
 
「ぜひエッチなこと楽しみましょう。これからすぐ会えますよ。どこで待ち合わせますか?」
 
凜からメールが帰ってきた。
 
「照国町のセブンイレブンの駐車場で待ち合わせしましょう。」
 
照国町までは、車で5分だ。
 
「照国町のセブンイレブンなら、5分で行けますよ。僕は白い車に乗っています。ナンバーは83○○です。凜さんの服装教えてください。」
 
 
「グレーのセーター着ています。セブンイレブンで待ってます。」
 
 
僕は車に飛び乗った。
 
照国町のセブンイレブンに向かった。
 
 
約5分でセブンイレブンに着いた。
 
コンビニの入り口にグレーのセーターを着た女性が立っている。
 
僕は車の窓を開けてその女性に手を振った。
 
女性も視線を僕に向けてにっこり微笑んだ。
 
 
女性は僕の車に向かって歩いてきた。
 
「凜さんですか?」
 
「はい、凜です。よろしくお願いします。」
 
さすがに、元モデルだけあってスタイルがいい。
 
顔はマスクをしてはっきりわからないが、ぱっちりした目元からかなりの美人だと推察できる。

 
ホテルに向かって、車のエンジンをかけた。
 
3分ほどでホテルに着いた。
 

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