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感傷に浸る秋、チョコレートを添えて

昔から、おばあちゃんの家のたんすに貼り紙がされている。

「チョコレートを食べたら、チョコレートを食べた時を思い出します、って。」

なぜこんな紙が貼ってあるのかよく分からないし、昔は意味もよく理解できなかった。でも長いこと貼ってあるものだから、覚えてしまった。

しかし最近になって、この言葉が納得できる場面に多々出くわす。なるほど、チョコレートを食べたら昔チョコレートを食べたあの時のことを鮮明に思い出す。そうめんを食べたら昔そうめんを食べた夏の日を思い出すし、Taylor Swiftの曲を聴いたら、Taylor Swiftのアルバムを聴きまくっていた日々のことを思い出す。

最近で言うと、夏の終わりに初めてコオロギの声を聞いたときとか、涼しい風が吹いたとき、まさにその「チョコレート現象」が起こって切なくなる。これは毎年必ず感じるから、その年に思い出す「あの時」の内容は、毎年一つずつ増えていく。

昔から、懐かしい何かを五感で思い出すとなんだか心がぎゅーっとなるというか、そういうのが好きだった。たぶん私は、そういう意味で”感性”は豊かな方なんじゃないかなあと考えたりする。その繊細な気持ちを言語化するのは難しいけど、綺麗な景色を写真に撮るように、感じたことを何か形にしてみたいなあって常々思う。でも難しくて、少しもどかしい。

共感してくださる方がいらしたらうれしいけど、意味不明だと思われてもごもっともだと思います。

日常のふとした瞬間に感じることはいろいろあるのに、創作欲はあるのに、それを形にしようとすると創造力に欠けてしまう。自分の思いを表現するのにふさわしい手段が、言葉なのか、音楽なのか、絵なのか字なのか、手芸なのか、どれをやってもまだどこかイマイチだけど、いつか、思う存分自分を伝える手段が、人との会話の他に見つかるといいなと思う今日この頃です。

…と、ここまで読んでくださったあなた、本当にありがとうございます。こんな物思いにふけるだけの心の声を聞いてくださって。

でもこの文章、実は書いたの一年前なんです。2021年の9月8日。ここまで書いて、なんとなく納得できなくて、1年間眠らせてしまっていました。全然「今日この頃」ではないです。(笑)

その証拠に、私は今「1周年記念バッジ」を手に入れています! (あまり証明になっていないけれど)

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(↑ちょうど1週間前です)

物書きに憧れて文字を綴っては見たものの、何だかカッコつかなくて、かと言って気持ちをピシッと100%表現できた訳でもなくて。でもふとしたことから今さっき読み返して、改めて読むと案外面白いかも(?)と思ったりして(本人だけ)、眠らせててもしょうがないなと思ったので公開してみることにしました。

言葉が好きですと言えるくらい、言葉を自在に操れるようになれたらいいなって。今後はもう少し気軽に書いてみようかと思います。

今日は2022年9月27日。

1年後はこれを見てどう思うだろう。

#日記

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