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公認心理師試験ふりかえり②〜覚悟しておいいたほうがいい4つのこと

 公認心理師を受験する際、上手く付き合っていかなければいけない不安要素がいくつかあったので書いていきます。この記事はどちらかというと、石橋を叩いて渡りたい派の方向けかもしれません。私はできるだけ事前にリスクも知っておきたい人なので、私が知りたかったことを4つにまとめて書いてみます。

1.本当に受験できるの?

 結局、受験票が手元に届くまで(確か二か月前くらい)不安でした。受験までの不安の7割くらいがこれだったと言っても過言ではありません。受験するかどうかもかなり悩んだので、「もし受けられなかったら…」という邪念が入ると覚悟が決まりにくいんですよね…。根本がぶれてしまうというか。

 要因はコロナとGルートの受験資格でした。(自分の体調も…ですがここではカットします)

 コロナは言わずもがなというか、あまり説明はいらないかもしれません。前日まで実施するかどうかサイトを確認していました。

 次に受験資格について。Gルート(現任者コース)の申し込みには職務経歴書の提出が必要なのですが、結構「書いてくれる人次第」の部分が大きいです。

 私は今年度10年目で特支の経験等のない一般教諭ですが、校長先生が委員会に問い合わせてくださり書いていただくことができました。一方で、私と同じ経歴の方でも校長先生の判断で書いてもらえなかった方もいらっしゃいます。休職中という立場で却下されていたことも十分考えられます。

 提出後も、ツイッター等の情報で協会側から書類が不十分として返却されたケースも見受けられました。臨床心理士としてカウンセリングルームで5年以上働かれている方でも受験資格がなかったり…なかなか謎システムです。TwitterのDMとかで「私は受験資格ありますか?」と聞かれても本当にわからないのです😭

2.1点上げる大変さ

 受験をするかどうか悩んでいた時、一度過去問を解いてみました(全て公開されているのありがたい…)。確かその時の自己採点で120点くらいだった記憶があります。予想以上に点数が取れていてびっくりしました。「え!全然内容訳わからなかったけどこれから勉強すればいいし、本番に6割(この回の合格点は138点以上)取れればいいなら楽勝では…?」と正直思いました。

もちろんそんな甘くないということを思い知る訳です😅

 そもそも選択式の試験ということもあり、230点中90点で不合格!という方って模試の分布的にもかなり少ないです。過半数の方が私のように「合格点から±20点」くらいのところに密集しています。ということは…本番の問題次第で合格するかどうかは紙一重と言えます。私は本番三ヶ月前くらいにこの事実に気がついて(遅い)やっと覚悟を決めて勉強し始めました…

 やっと重い腰を上げて勉強し始めたはいいものの、試験範囲の膨大さに絶望することになります。参考書は全て分厚く、もはや鈍器です。まずはブループリント確認しなきゃ!と思うものの、結構漠然としていて掴みどころがない。

↓参考 第4回試験のブループリント
このページは目次的なもので、次のページ以降はもっと詳細な内容も書いてありますので見てみてください。

 各分野で必要とされる知識量も多いので、マグレでなく確実に点数を上げるためには参考書を一巡はする必要があります。

過去問のリンク
(日本臨床動作学会HPより)

3.一般的な教員らぱんには「得意分野」がほぼ無かった

公認心理師試験の範囲には、基礎心理学や公認心理師についての法律に関する問題以外にも、いわゆる「5分野」の専門知識が問われます。ちなみに5分野は、①健康・医療 ②福祉 ③教育 ④司法・犯罪 ⑤産業・組織

 お!教育分野あるじゃんー!って思いますよね?しかもブループリント(テスト範囲的なやつ)を見てみると、比較的出題割合も高い(第4回試験だと9%)ので「よし、この9%は死守しよう!と思っていました。

ただ内容をみてみると…
知識問題→ 知らん!!!
(私が知らなすぎた説もある)
事例問題→ いやこれ知識なしでも解ける問題!!!(むしろ自分の経験をもとに解くと間違えがち)

つまり、教員の知識がアドバンテージになる問題は多くない印象でした。

ちなみに知識問題だと以下のような感じです。

キャリア教育について
不登校の細かい定義について
学校心理学における心理教育的援助サービスについて
教育基本法について
学習性無力感について(←めっちゃ出る)

 文科省の通知とか趣味で読んでいたし(笑)、特支の知識も人並みにある気がしていたし、基礎心理学も大学で触れたことあったので行けるかなーと軽く考えていましたが、ほぼ全科目ゼロから学び直しでした😅

4.思った以上にメンタルが上下する

 これが一番覚悟が必要でした。もっとも、私はメンタル起因で休職しているので普通の方よりもコントロールができなかったのだとは思いますが…。それでも働いていたり子育て中の方に比べたら圧倒的に時間は確保できたと思います。それでも三ヶ月前は時間が足りなさすぎて泣きたくなりました。

①大人になってから資格試験を受けたのはTOEICや英検除くと教員採用試験以来なので、思った以上に「あれ?私こんなに理解力とか集中力なかったっけ?」と思いました。昨日やった問題を間違う、暗記ができない、書いている内容が理解できない…こんなはずじゃなかった😂新しい分野の吸収力の低さよ…笑

②まだ新しい試験ということでなかなか情報が集まりにくい・不確かな情報が拡散されやすい印象があります。TwitterやYouTube等SNSを活用するのは大切なスキルですが、様々な情報に一喜一憂してしまったり、ペースを乱されてしまう場面も多々あったので適切な距離感を保つことが大切だと思います。

③周りの受験者は敵ではありません。合格点以上取れれば皆が合格できる試験です。むしろ有意義な情報を積極的にシェアできたらwin-winなわけです。
「自分は何と戦っているのか」
「受験を通して得たいことは何なのか」
「合格できた先にどんな自分を見出したいのか」
これらを見失うと余計な感情に支配されてしまうことも。


 最後に、中学校教員として一番仕事に生かせる知見が得られたのも受験前のメンタルの保ち方に関してでした。受験期の生徒に伝えたいことがたくさんできました。自分自身や試験に本気で向き合ったからこそ成長できた部分でもあると思います。

 何だか心配事のことばかり書いてしまったので不安にさせてしまったかもしれません…。ただ、早い時期に知っておくことで心の準備ができるということもあると思います。私の経験が何かに役立てば嬉しいです。

次回からはもう少し具体的に経験を掘り下げていきたいと思います☺️

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