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次男が川崎病にかかったので、色々まとめた。
川崎病とは
まずはこちらを参照ください。
『お母さんお父さんに知ってほしい、川崎病に特徴的な6つの症状とは』
治療のガイドラインも私みたいな非医療従事者にとってはやや難解でしたが、読み込む価値はあると思ったので紹介します。
『日本小児循環器学会川崎病急性期治療のガイドライン(2020年改訂版)』
ここからは自分がツイートでまとめたものになります。
このスレッドで1歳半の次男が罹患した川崎病について、体験と得られた知見をまとめていこうと思います。
— らふさん (@laf_eng) December 25, 2022
川崎病は4歳以下の乳幼児に特に多く、発熱と血管の炎症などを伴い、心臓血管(主に冠動脈)の病変に移行し得るとても厄介な病気。早期発見と早期治療がとても重要。(1/n)
この病気のクソ厄介な点は、冠動脈の拡大または瘤発生を由来とした心筋梗塞が起こり得ること。川崎病Q&Aの本によると、1970年代の死亡率は約2%(!)。現在は1/100まで激減。早期に血管の炎症を抑えて冠動脈病変を抑制する診療ガイドラインが確立されたのが大きく、医療の進歩がすごい。(4/n)
— らふさん (@laf_eng) December 25, 2022
川崎病の特徴は、発熱、目の充血、唇の紅潮、発疹、足の浮腫と紅斑、頸部リンパ節膨張。
— らふさん (@laf_eng) January 8, 2023
でも、次男は最初発熱と頸部リンパ節膨張だけだったんですよね。調べてみると、やはり全部の症状が一度に出るとは限らないのが厄介。次男は大病院の血液検査の結果で即入院でした。検査重要。#川崎病
子供が川崎病と診断されたら「患者と家族のための川崎病Q&A」(URL参照)という本がとても役に立つ。2022年現在は第5版。内容がわかりやすく、速攻で買った方がいい。
— らふさん (@laf_eng) December 25, 2022
日本小児循環器学会川崎病急性期治療のガイドライン(2020年改訂版)も併用すると尚良し。(5/n)https://t.co/h8uTJa9Gfj
経緯と経過
次男の発熱がなんかおかしい、というところからスタート。
発熱3日目の次男坊、まさかの川崎病疑い(化膿制リンパ節炎の可能性もあり)で即入院となりました。まさか学会で聴講した病気の疑いがかかるとは…。
— らふさん (@laf_eng) December 22, 2022
これからしばらく低浮上になります。仕事は明日から休めそうなのが救いですね。
発端は次男の発熱が3日目にして全然収まらなかったこと。いつもは町医者が処方してくれた薬で2日以内に治癒していたのに、これはおかしいと。でも、他の川崎病の特徴である、目の充血・唇の紅潮、頸部リンパ節の膨張などの傾向は、その時点では「ほぼなかった」。(2/n)
— らふさん (@laf_eng) December 25, 2022
町医者からは「発熱後から5日間熱が下がらなかったらまた来て」と言われたけど、ちょっとそれまで待てないよねという話になり、総合病院へ。この判断が我ながらとても良かった。次男の血液検査をしてみたら、医師が「これは川崎病の可能性がある」とのことで、即入院。発熱から3日目。(3/n)
— らふさん (@laf_eng) December 25, 2022
発熱後、「なんかおかしいな」ということで大病院で血液検査をした結果、即入院。早期治療ができたことが不幸中の幸いでした。
Day1 発熱
— らふさん (@laf_eng) December 30, 2022
Day2 町医者へ。アデノウイルス疑い
Day3 熱が下がらず大病院で血液検査。即入院
Day4 抗生剤効かず川崎病の症状発現。1st line開始
Day5 解熱
Day6 再燃するも血液検査は大幅改善。2nd line開始
Day7 解熱、心エコーでも病変なし
Day8 再燃せず。年内退院の目途
Day11 退院 (13/n)
この時期に、個室が空いていてすぐ入院できるって奇跡かもね。ありがたや🙏次男は点滴でかなり落ち着きました。血液検査の値が荒ぶってるので、今日連れてかなかったらヤバかったかもしれん。。
— らふさん (@laf_eng) December 22, 2022
おはようございます。川崎病と診断された次男坊は、免疫グロブリン療法が効いたようで、熱は40℃から38℃まで下がりました。患者の8割が効く最初の療法がマッチしたのは本当にありがたい😭おもちゃで遊ぼうとしたり、食べる意欲も回復してきたようです。今日も妻が付き添っている病院に行ってきます。
— らふさん (@laf_eng) December 24, 2022
今日のお昼、次男がみかんとアイス(薬を混ぜたやつ)🍨を食べてくれた。昨日は食べるところまでいかなかったから、改善しつつあるのだろうか。明日の朝、今日よりも熱が下がってくれるといいなぁ。 https://t.co/xq0QBCRzxI
— らふさん (@laf_eng) December 24, 2022
おはようございます。次男坊は残念ながら深夜に再発熱。免疫グロブリン療法にプラスしてステロイド投与をして明日まで様子見のこと。ガイドランで言ういわゆる2nd lineですね。頼むぞ・・・!
— らふさん (@laf_eng) December 25, 2022
※ここ10日は川崎病関連のツイートがほぼ占めると思います。見たくない方は必要に応じてミュートください
Corticosteroid Pulse Combination Therapy for Refractory Kawasaki Disease: A Randomized Trial.
— らふさん (@laf_eng) December 25, 2022
Egamiスコアに基づく難治性と予測された川崎病患者48例に対し、IVMP+IVIG投与群の22例中19例(86.4%)が速やかに軽快か。頼むぞ~!ここの中に入ってくれ!!https://t.co/uAPMLSDAnI
【朗報】川崎病の次男、2日前より血液検査が大幅改善
— らふさん (@laf_eng) December 25, 2022
1st lineの前後での次男の血液検査結果の一部をまとめてみました。各基準値の中央値で無次元化し(=1に近いほど良い結果)、対数軸を使ってます。ヘモグロビン濃度は低いままですが、最初荒ぶっていた各指標はほぼ基準内に戻りました。CRPは劇高いですが、これでも半分まで下がったのだ…。 https://t.co/dYPLf0BZ7N pic.twitter.com/kAWjIon0PZ
— らふさん (@laf_eng) December 25, 2022
1st stageは確かに効果はあったものの、再発熱してしまったので2nd lineへ。そこでしっかり熱が下がってくれました。医学の進歩に本当に感謝です。
【超朗報】川崎病の次男、無事解熱して心エコーでも病変なし!再発熱しなければ、年内に退院できます😭良かった〜〜〜〜!次男、本当によく頑張った!!!
— らふさん (@laf_eng) December 26, 2022
現時点での次男の川崎病の体験を時系列でまとめると、①発熱してコロナ陰性だったが座薬を使っても解熱しない②発熱3日目で頸部リンパの腫れを妻が発見③血液検査ができる大病院へGO④川崎病特有の症状が出そろったのは入院後⑤早期入院のおかげで助かった可能性がある…かな。
— らふさん (@laf_eng) December 26, 2022
おはようございます☀
— らふさん (@laf_eng) December 30, 2022
これから次男の退院のお迎えに行ってきます〜!
発熱して38℃を越えたら即来院してくださいと言って貰えた。マジで感謝ですよ。。それでも再燃しませんように。頼む~~~~~~~!
— らふさん (@laf_eng) December 30, 2022
(14/n)
退院後は今のところ順調。このままうまくいきますように。
【朗報】川崎病の次男、年末退院からの初経過観察。心エコー、血液検査共に問題なし!あれほど爆上がりしていたCRPも、完全に基準に収まってた😭
— らふさん (@laf_eng) January 4, 2023
少し安心。引き続き再燃しないことを祈るのみです。
役立った情報
子供が川崎病と診断されたら「患者と家族のための川崎病Q&A」(URL参照)という本がとても役に立つ。2022年現在は第5版。内容がわかりやすく、速攻で買った方がいい。
— らふさん (@laf_eng) December 25, 2022
日本小児循環器学会川崎病急性期治療のガイドライン(2020年改訂版)も併用すると尚良し。(5/n)https://t.co/h8uTJa9Gfj
日本小児循環器学会川崎病急性期治療のガイドラインは下記URL参照。特にFig.1 川崎病急性期治療のアルゴリズムは、診療のガイドラインを図にしたもの。子供が今どの治療段階にいるかわかる。自分みたいな非医療従事者にはやや難解だけど、読み込む価値はある
— らふさん (@laf_eng) December 25, 2022
(6/n)https://t.co/Xm9Bva1dV0 pic.twitter.com/Rag6qMmRj0
上の本と診療ガイドラインを読み込めれば十分だと思います。ここからは、かなり込み入った情報です。でも、知る価値はあると思う。
ガイドライン曰く『冠動脈炎の病理組織学的検討によれば,発症後第6~8病日には,中膜が水腫のため離開し,単球/マクロファージを主体とした炎症細胞は内膜と外膜に限局している.第8~10病日には,炎症細胞が内膜と外膜から中膜に浸潤し,動脈壁全層に及ぶ汎動脈炎を呈する』。つまり・・・(7/n)
— らふさん (@laf_eng) December 25, 2022
発症後第6病日までには炎症を抑えることがベストであり、そこまでにガイドラインに準じた診療を進めることが望ましいと自分は理解した。もちろん町医者を責めるわけではないけど、発熱から5日間も放置してたら次男は結構ヤバいことになっていたのでは?と思う。(8/n)
— らふさん (@laf_eng) December 25, 2022
岩島先生@SIwa23288585からご紹介頂いた論文(下記URL参照)によると、川崎病の冠動脈の拡張は発症後第5病日「前」から始まるケースも(個体差がある)。ガイドラインに沿った治療を1日でも早く開始することで冠動脈病変の抑制に繋がる可能性があるということですね。(9/n)
— らふさん (@laf_eng) December 26, 2022
『2017年の米国心臓協会のステートメントでは,Z スコア +2.0 以上+ 2.5 未満を,“dilation only”という表現で記載はするものの,その多くは急性期の一過性の変化であり,もし残存しても長期においても病的意義は明らかでないと考えて長期の治療対象からは外れている』(11/n)https://t.co/V6DPoxuJyH
— らふさん (@laf_eng) December 26, 2022
(9/n)については、あくまで“dilation only”で論じられている。長期の治療対象に関する有意差はないことも留意した方が良さそう。今後もZスコア(体格ごとの小児冠動脈内径の標準値=標準偏差と理解した)も加味した検討は積みあげられていくのでしょうね。(10/n)
— らふさん (@laf_eng) December 26, 2022
患者視点での川崎病の基礎of基礎がある程度把握できたから、ようやくこれを読めそうだ。こういう診療ガイドラインがタダで読めるのってすごいよね。
— らふさん (@laf_eng) December 25, 2022
2020 年改訂版 川崎病心臓血管後遺症の診断と治療に関するガイドラインhttps://t.co/V6DPoxuJyH
思ったこと
発熱「5日以上続く」👉発熱日数問わない
— らふさん (@laf_eng) January 8, 2023
↑これは本当にもっと知られて欲しいし、親としても知識を蓄えておく必要があるよね。川崎病は本当に早期治療が鍵を握る病気なので。。#川崎病 https://t.co/0ebetD8MLD
グロブリン製剤って、献血から作られてるの!?
— らふさん (@laf_eng) December 31, 2022
本当に感謝しかない。。川崎病になった次男の命は、献血に参加してくれた皆さんが繋いでくれたのですね…。 https://t.co/Lxz8ILrYeH
川崎病は、なんせ患者の父親という立場なので、色々な情報収集を続けていくと思います。川崎病に詳しい先生方と繋がりながら、親として自分に何ができるか考えていきたいです。血流でわかっていない部分があると思うので、冠動脈疾患の論文も読み合わせていきたいですね。何か役に立てるかもしれない。
— らふさん (@laf_eng) December 30, 2022
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