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決断力、適応力、行動力

私は20歳の時、1年だけ日本から遠く離れた島国に住んでいた。当時、私は自信に満ち溢れなんでも出来る。そう思っていた。
その島国に行くまでの経由地であった赤道付近の暑い国。その空港の喫煙所で私はドイツ人の男性にライターを借りた、本当は私もライターをもっていたけど。喫煙所で他愛も無い会話を重ね、彼はホテルに向かうねと言って私の元を去って行った。

私はひとりぼっちだ。

昨日までは日本という小さな国の中で、自分という存在感を主張しつつ意気揚々と過ごしていた。私の実家は大学から新幹線で2時間程離れた場所に位置していたため、大学の時に出来た友達ではなく、いわゆる地元の友達という存在とつるんでいた。彼らとは小学校の頃からの仲で、様々な思い出がある。私にはあまり多くの友達がいなかったので、彼らとの時間は濃く記憶に残っている。

出発の日、私は荷造りが全く進んでいなかった。ギリギリまで買い出しに行っていたりと、自分の計画性の無さには落胆させられてばかりだ。と言いつつも時は待たず、進んでいく。なんとか103Lのキャリーケース、バックパッカー用のリュック、普通のリュックの3つに荷物を間に合わせフライト地である関西国際空港へと向かう。

空港へ向かう途中の電車で隣り合わせになった女子大生。女子大生というのはあとから知った。彼女も大きなキャリーケースを持っていた。彼女は私に気づき荷物を少しどかそうとした。その些細な切っ掛けから少し会話が弾んだ。彼女は私より先に電車を降りた。2つ年上の方でどうやら帰省だったらしい。

私はひとりぼっちだ。

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