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ハンドメイド作家の確定申告

先日、個人事業主となって初めての確定申告を終えました。

今回は、青色申告で確定申告を行うハンドメイド作家さんや、これからハンドメイド活動を行いたい方のために、材料や商品を上手に管理して確定申告をラクに行える方法をお伝えします。

まずは私の経緯を軽くご説明します

個人事業主として開業届を提出したのが2022年1月1日です。
実際に税務署に出向いたのは2月ごろでしたが、開業した日は自分で記入するため1月1日としました。

ここでは開業届について詳しくは触れませんが、開業した日から1ヶ月以内に届けを出すこととされています。

開業届と同時に所得税の青色申告承認申請書を提出しました。
この所得税の青色申告承認申請書についてもここでは詳しく触れませんが、私はハンドメイド以外の事業の売上が年間100万円以上になると想定できたので、青色申告を選択しました。
このあたりについては、また追って書きたいと思います。

帳簿つけ開始

青色申告を選択すると、複式簿記での帳簿作成を行うといけなくなります。
複式簿記?帳簿?それなに????って方もいるかもしれません。

実は、私は簿記の知識が(多少)あるので「了解!」って感じでしたが(笑)
帳簿とは、簡単に言えばお金の流れの記録です。
どこの会社でも行われています。

いつどこで何をいくらで買って、いつどこに何が売れたか・・的な記録をつけていきます。
さらに、最近はオンラインで作成できるものもあると知り、早速使い始めました。

個人事業主に使いやすいと言われている3大会計ソフト(アプリ)が、弥生、freee、Money Forwardと言われています。

その中で私が選択したのはやよいの青色申告オンラインでした。
理由は2つあります。

①昔からある会計ソフトだったから→ユーザーが多いので情報も多い
②1年間無料で使えるから

個人事業主は不安定です。
開業届も紙切れ1枚なら、廃業届も紙切れ1枚です。
1年で終了するかもしれないため、 まずは無料でスタートしました。
もちろん、無料ならではのデメリットもあります。
それは、サポートを受けられないことでした。

青色申告オンラインには、3つのコースがあります。
無料で1年間使用できるコースは「セルフプラン」です。
この「セルフプラン」にはメールや電話によるサポートは付いていません。
セルフというだけあり、全て自分で行います。

簿記の知識が全くない方にとっては不安かもしれませんが、個人事業主向けの本やネット情報などたくさんあるので、それらで学習することも可能だと思います。
ただ、1ヶ月に100万円を売り上げるような方にとっては、有料のプラン(こちらも初年度は半額)でサポートをうけながら記帳した方が良いかもしれません。

最初の疑問

さて、そんな感じで確定申告に向けての帳簿つけが始まりました。
とりあえず、もらえるレシートは全てもらっておきます
これは、個人事業主なら常識と言っても過言ではありません。

先ほども言ったように、個人事業主についての情報は世の中にたくさん溢れているので、疑問が出るたびに調べて解決できるのですが、ハンドメイドについてはあまり出ていません。
もちろんゼロではないのですが、「ハンドメイド 確定申告」で検索しても、ほとんどが「在庫管理が・・・」というお話ばかり。
ハンドメイドで事業をする際には在庫管理が必要だと知ることはできましたが、ではその在庫管理が何にどう関わってくるのか・・・

それが知りたくても、ほとんどが「在庫管理の仕方」という情報ばかりでした。
もちろん、在庫管理の仕方も重要なことです。
(これについては後述しますね)

ハンドメイドで重要なこと

私はハンドメイドの他にもライター業や動画編集などを行なっています。
その際は、1本校了すると「売上/売掛金」という勘定項目で仕訳します。

もう頭が「???」になってしまったかと思いますが、これは基本中の基本なので、たくさんの情報が出回っていますから心配しないでください。
問題は、ハンドメイドの場合、必ず商品を製作するための資材を購入しますよね。
そして、ハンドメイドで作成する商品によっては、その資材を全部使用するものと全部は使用しないものがあるかと思います。

私は布小物を製作しているため、絶対に必要な資材は「生地」です。
しかし、生地での製作には、必ずハギレが出てしまいます。
そして、購入した生地から商品が何個作れるか・・・という計算は全くしていませんでした(汗)
というのも、ハンドメイドを始めた初期はどんなものが売れるのかわかりませんよね?
大量に製作しても全く売れなければ、在庫として残ってしまいます。

ですので、最初はマーケティングも兼ねていろんなサイズのポーチを作ったりしました。
ただし、どんなものを作成するにしても重要なのは「原価」です。

この「原価」がハンドメイドにとってはとても重要になるため、これからハンドメイド活動をしたい方は留意しておいてください。

では、具体的にこの「原価」についてどのように管理すれば良いかを説明します。
これを知れば、ハンドメイドでの確定申告は問題なくクリアーします。
ただ、ここからお伝えする内容については、私が実際に足を運んで税理士さんに聞きに行ったりと体を張って(!)情報を集めました。
なぜなら、ネットなどでは納得いく情報がなかったからです。
もちろん、交通費は経費として計上できますが、お駄賃代わりにお気持ちとしてお代をいただければと思います。
※ここからの内容は、布小物製作のハンドメイドを中心に書いています。

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