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旅のメモ5 少数民族の村

2017年から足かけ7年(コロナ禍を除き)通っている村があります。

彫刻、織物、生活様式など、すべての文化が精巧で、食に関しても、電気もガスもない生活の中で、様々な加工技術を継承してきました。そんな村で見つけた、押し出し式の食品。

カオ・フン

浸水した米を潰した”しとぎ”に石灰を加えて加熱しながら練り込んでいきます。それを小さな穴のあいた容器に入れて押し出し、冷却されると固まります。動画では線状ですが、塊で冷却して切り分けたものもあります。中国では、涼粉(リャンフェン)と言って主に中国の西側を北から南まで、原料も豆から米へと変化して、ラオス以外では、キルギス、チベット、ネパール、ミャンマー、タイ北部などにも伝わっているそうです。

食べるときは、この地域の特産であるトゥアナオ(納豆味噌ペースト)を載せるのが、この村の流儀。これを食べると村に帰ってきたんだなあと、ホット(実はとても辛い)します。

先日のカオソーイ・ルアンパバーンもこの民族が古都に持ち込んだものだと云われてきました。カオソーイの麺が、なぜあれほど柔らかいのか、これも熟練の技術が必要な加工食品の一つです。

彼らの食文化を追いかけていると、その昔、中国から南下してきたと伝えられているラオ族の原型がみられるような気がしています。


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