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アジアの片隅で一人深夜のバス移動。ネットはやっぱりいいもんだ。

いつになく暑い一日。
汗をかきながら、近くの村の食堂にやって来た。
ビエンチャン行きのチケットを購入するためだ。
そう私は今日から首都ビエンチャンへ暫く行くことにしたのだ。

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ついでにお昼を頂こうとして、待つこと40分。
「おっけー!」と気前いい返事の割に、オーダーが通っていなかったようだ。

あの返事はなんだったのだろう・・・なんて思ってはいけない。
「ボペニャン」と広い気持ちで改めて注文し、お腹を満たす。

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無事にチケットも入手し、準備は万端。
この町のバス停(というかただの市場)を出発するのが16:30

一度帰宅し、身支度を整えよう。
今日は長旅。しばらく留守にするため部屋を整えシャワーに汗を流す。そうこうしているうちに時間がやってきた。
「オンちゃん〜乗せてって〜」
私はたくさんの荷物を抱え、オンちゃんの後ろに跨った
バイクは再びただの市場・・・もといバス停へやってきた。
この頃には、少し気温も穏やかになってホッとする。

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時間は十分あるので、待っている間に水とビールを買うと、お店のおばちゃんが椅子を指差し。

「ナン、ナン」

何々?と聞いているわけでもなければ、カレーを進めているわけでもない。もちろん大四喜をテンパってなんていない。
座りなさいって合図。
これはありがたい。

「パクセに行くんでしょ?」
「いや、ビエンチャンだよ」
というと、うんうん頷いて、やっぱり椅子をさして「ナン、ナン」

ありがたく椅子に腰掛けることしばらく
バスは15分遅れで到着。十分許容範囲内だ。

大きな荷物はバスの下に預け、混雑していないことを祈って乗り込んだ。

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なぜって?

実は今からの移動は14〜16時間(その日によってずいぶん違う)の寝台バス。完全フラットな2段ベットに寝転びながらの移動。

妙なカラフルさは置いておいて、このサイズで寝れたらいいじゃない?なんて思ったあなた。
ここに寝るのは一人じゃないですよ!二人乗り。
知らないおっさんと二人この狭いスペースに寝転がって十数時間。

カバンを置くスペースもないので、カバン抱えながら
おっさんと密着して十数時間。

耐えれません!

そんなわけで混雑していると大変なのです。

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しかも夜の車内は、なぜか怪しげな青色LED。
この写真だけなら、変な夜の店にきたと間違ってしまいそうな怪しさ。

こんなライトでおっさん二人。
約1畳に寝転がるわけ。

で、バスの運営会社のことも考えず、「混雑しないでくれ!」と祈ってしまうのです。

願いは通じたのか、この日はずいぶん空いていて、ひとり悠々とベットを独占。よかった〜っと安心していると怪しげなLEDも消えて、外も中も真っ暗。

バスに乗ってから日本とも色々やり取りできて、あっという間に2時間。バスは第一の都市パクセに到着した。一人旅がまるでふたり旅のような楽しいバス旅行。インターネットの面白い部分だ。

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バスが暫く止まるので何かと外を眺めたら、焼き鳥の屋台が出ているようだ。いつも止まったことないんだけどなぁ・・・と思いつつ、せっかくなので少し買いに降りる。

こんなこともあろうかと買っておいたビールと屋台で買ったソーセージに腹を満たしていると、バスは再び音を立て走り出した。

パクセでも幸い人はほとんど乗ってこずに、そのままひとりベットを独占。
ビールを飲み終えると、横になった。

町場を越えると、車内の青色LEDは再び消灯し、外も中もくらい。
時折民家の明かりが見えるものの、集落を過ぎればまた真っ暗な道をひたすら進む。聞こえるのは車が軋む音とうるさいエンジン音。

ガタガタ揺れる車内は決して快適ではなく、眠りにつけないままぼーっと外を眺めていると、暗闇が孤独を連れてきた。

「あぁ私は今ここでひとりなんだ。」

柄にもなく、ふと寂しい感情が心をチクチクとさしてくる。
いつも農場には誰かがいるから忘れているけど、今は一人でいることを実感する。
きっと暗闇のせいさ。
余計なことは考えず、もぉ寝よう。

そう思ったときポケットのケータイが震えた。
田舎と田舎の間のわずかな電波をポケットWi-Fiが拾ったらしい。

携帯を見てみると、先日書いた記事が、オススメされたとの記事だった。

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しかもなんと8名も!
心がジーンとあったかくなる。
言い切れないくらい嬉しく、感謝の気持ちで満たされていく。
スキしてくれた人もコメントしてくれた人も、あったかい応援をくれている。
フェースブックでもシェアした記事をシェアしてくれている。

鼻の奥がツンとする。

私は孤独ではない。
今、体はここひとりだけど、たくさんの愛ある人がここにいる。

本当にありがとう。

そう思って、安らかな気持ちで眠りについた・・・

と思ったら、またパッと怪しげなあのLEDが光る!
途中の停車場へついたようだ。
もぉ!!ええ感じやったのに!!

とまた光が消えて、暗闇を・・・あぁこれでまた眠り・・・ピカっ!!

どんだけとまんねん!!

そんなわけで、いつも大変な深夜バス移動も、暖かく楽しい移動になりました。昨日から無事にビエンチャン。暫く大都会の文明を楽しみます。

みなさんいつもありがとう❤️

サポート頂いた場合は、食べれる森作りを中心に、南ラオスの自然を大切にする農場スタッフのための何かに還元させてもらいます。