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大雨と風土と食のこと from LAOS

日本の雨は小康状態になってきたでしょうか?
ラオスは今から雨期本番。
8月が最も雨の季節です。

そんな中、渋谷区おばさんさんのこんな記事を読んで、改めて食と風土について考えて見るきっかけとなりました。
集中豪雨や台風の接近で、今後日本の食はどうなっていくのでしょうか?
ラオスの土つくりや食を通じて考えて見ました。

連日の大雨にも負けない土

先にも言った通り、ラオスは最大の雨の季節。
連日の大雨、大雷が続いています。
夜は特にバケツを返したような酷い雨
一寸先は闇。

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そんなラオス農場の土は大陸の赤土
非常に栄養価が少なく相当手を加えないと農作物は育たない(育ちにくい)だろうと言われている土。(個人的にはそうは思ってませんが)
だけどそんな土にも利点があります。
それは水はけの良さ。

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夜通し降った大雨の翌日。
農場には水たまりがゼロ。
見事に土の中に沁みて行ってます。

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芋も元気に芽をつけているし

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トウモロコシもバナナもマルベリーも全く元気。
むしろもっと水をくれと言ってそう。
食べれない雑草が生えるのが早くて困るくらい。

でもたった一晩でしょ?とお思いのあなた!
実は昨年の10月ごろ8日間大雨が続いたことがありました。休むことのない雨です。
パクセという町場は浸水で大変なことに。交通機関もマヒしていました。
ところが農場は雨がやんだ途端に水たまりがないくらい。
村も浸水した家はありませんでした。

生きていくための食料はこれで十分

そんなわけで亜熱帯ではスコールが頻繁にあることから、それに対応した土と知恵があるようです。
そして水はけがいいということは、水をあまり使わなくてもいい植物が育つようで、陸稲、トウモロコシにカボチャ・インゲン豆、芋なんかを主に育てています。

何でもかんでもは育ちませんが、「生きていくために食べる」ことに関してはこれで事足りそうです。

他の食材は家庭菜園

あれもこれもそれもどれも
食べようとするとやはり土を改良したり、ハウスを作ったりと必要になってくるとは思います。
しかしそんなものは家庭菜園程度にしてしまえばそれは大して難しい話ではないようです。

ラオスでは庭先、裏庭、ちょっとしたところでそれぞれ家庭菜園をやっています
そこでは、牛糞や藁、藁炭なんかをすきこんで、簡単な土つくりをやっています。鶏に荒らされないように囲いをしたり、雨よけや日除けを作ったり、水もあげています。

「生きていくための食料」は風土にあったもの。大雨でも構わない陸稲やトウモロコシ、かぼちゃに芋。広大な土地に植えるだけの簡単栽培でほとんど手を加えなくても育つ。全く薬を必要としないのが風土にあった食料の特徴とも言えます。

「よりよく楽しむための食料」は多少土を改良したり、水をあげたりした家庭菜園。最悪雨風の被害にあって実らなくてもボペニャンの精神で回避できます。

日本では今、どんな季節でもどんな場所でもいつも同じものが手に入る環境が当たり前になっています。
今一度風土を見直して、季節にあった食料を、本当に体に必要なぶんだけ食べることを意識すれば食糧難と困らずに済むかもしれません。
そしてそれはかえって私たちの体を本来あった強い体にしてくれるような気がします。


サポート頂いた場合は、食べれる森作りを中心に、南ラオスの自然を大切にする農場スタッフのための何かに還元させてもらいます。