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親知らずを抜歯した

 親知らずが素直に生えていて、抜くにしても面倒がない方はイイですよね…(遠い目)。私は子どもの頃から永久歯が大きくて、綺麗に生え揃わずガタガタです。親が、歯並びがきれいな方が磨きやすいし良いだろうと考えて、矯正歯科に話を聞きに行ったことがあります。なお、子どもの頃は歯科大嫌いです。よくわからない器具で口の中をあれこれされる上に痛いとか嫌でしたからね。歯列矯正なんて、とても嫌でした。

矯正歯科の帰り。父母が車の中であれこれ話した後、
「歯の矯正だけど、お金がすごくかかるみたいだから、出来ないね。検査まで受けたのにごめんね。」
と、言われました。心の中で強くガッツポーズしたのを覚えています。その後、歯並びが悪い影響で苦労もするのですが。その一例が、親知らずでしょう。

 上の親知らずはマシな方です。それぞれ外に出ているわけではありませんが、少しだけ外に姿を見せていて、歯茎に隠れていました。が、妊娠中に口内環境が変わって親知らずを隠していた歯茎が腫れるようになり、抜きました。これは変な生え方はしておらず、真っ直ぐだったので引き抜いてもらうだけで処置は終わりました。

問題は、下の歯の親知らずです。
左右どちらも横に倒れ、歯の頭が少し下がっているのです。下の歯は真っ直ぐ上に向かって出るものではないのか…?なんでだ…。しかも、完全に埋まってくれているなら良かったのですが、奥の歯に接触している箇所があり、そこから雑菌が嫌がらせをですね…!!!!埋まるなら不干渉を貫いてください!!!!

 左の下の親知らずは6年くらい前に抜きました。
かかりつけの歯科では抜歯できないとのことで、紹介状を書いてもらい、最寄りの大きな病院で手術してもらいました。当時の私はそれほど警戒しておらず(根拠のない自信にあふれていた)、住居に近いこともあり、自転車で余裕しゃくしゃくの構えで、手術をしてもらう病院へ行きました。

根拠のない自信にあふれた あーにゃさんですが、術前検査で、手術のリスクもちゃんと説明してもらっています。そこを「まあ、帰り着くまで麻酔が持つだろう」と思っています。

「は~い、ちょっと大きな音しますからねー」
優しい先生の声の後、頭の中で鳴り響く骨を砕くような低く鈍い轟音。
「もう取れますからねー。本当に大きな歯ですねー」
先生、今の音思いっきり歯を叩き割った感じだったのですが???
その後、お会計をし、処方箋を薬局に渡し、お薬をもらい、自転車で帰路へ。。。。と、思ったのですが、会計と処方箋での待ち時間が長かった影響か、自転車のちょっとした揺れだけで抜歯した患部に鈍痛が。自転車に乗れず、苦しみながら帰ったのでした。

これが、下の親知らず抜歯前半戦~手術のリスクは過小評価するな~ です。

 そして時は流れ。。。右の下親知らずです。
なぜ、6年前に抜かなかったのかと言いますと、かかりつけの歯科からのアドバイスで「下の歯は顎へのダメージもありますし、顔の腫れ・精神的なストレスも考えて、抜く必要性が出た時に判断された方がよいと思います。それに、今回悪さをしている親知らずよりも更に下の方にあるので、抜歯を考えた時にリスクも大きくなります。」と言われ、「確かにレントゲン見たら本当にこいつ顎に生えようという意気込みかってくらい下向いてるし、それだけ言われたら追々考えますわ。」と、なっていたのでした。

それを抜歯しましょうになったのですが、こいつが大変悪質だったので、共有したかったのです。この、右の下の親知らずですね。こともあろうに、見えない所で悪さしてたんですよ。

痛さなし、違和感なし、見える範囲で虫歯なし。

日常生活に問題なし。だったのです。それが、歯科の定期健診(3か月に1回衛生歯科医さんにチェックして綺麗にしてもらっています)で、「右の奥歯の更に奥の歯茎、少し炎症起こしていますね。押すと少し膿も出ます。親知らずが悪さをしているかもしれないので、抜歯も考えた方が…」
「抜きましょう」
こういうの、即決した方がイイ。賢いんだ。早々に決めて、紹介状も書いてもらいました。よし、早く取ってもらおう。いつにしようか。

と、思っていたのが7月。するとどうでしょう。子どもさんの高校受験に際してのアレコレや、義父の急逝、旦那さんのcovid-19感染に、お店の手伝いに。。。気付いたら8月終わる。。。。大きな病院行けてない。。。!!

やっと、大きな病院に行けまして、まずは検査。まずは軽くレントゲンを~。さくっと終わらせましたら、即担当の先生が「もっと詳しく見たいので、CTとっていいですか?」キリっと言われました。

知ってんだ。詳しく見たいって言われると、大体良くない状態だってさ。子どもの赤ちゃんの時のCTもそうだったし、実父のがんが見つかった時もそうだったぜ。。。

というわけで、状態悪かったです。私自体は元気なのですが、親知らずと奥歯の小さい隙間から雑菌が入り、歯茎の中の方で増殖して肉芽が出来ていると言われました。悲しみ。これを放置しておくと、健康な顎近くの骨も溶けて、奥歯を支えている個所がなくなり、元気な奥歯が抜けます。許すまじ。ここまでやっと来られたんだ。さっさと抜いてくれ!!

 で、ここから手術の日程調整や、手術の説明・リスクの説明を受けて、後日抜歯手術になるんですね。まあ、ね。今回は抜かりありませんから。術後腫れて口が開けられなくなる可能性を考慮して、ゼリー系飲料・スープ類・おかゆも準備してあります。そして、付き添いに旦那さん!ふはは、勝ったな。

施術については、部分麻酔も使いまして、ありがたいことに痛みもほぼなく、抜歯完了したわけですが、左下の親知らず抜歯の時と異なったのは、細かく砕いて取り外された。ということでしょうか。なので、頭の中に響くメキメキ音が何回も聞こえました。このあたりの作業のやり方は先生たちで違いがあるのかな?それとも、今回の親知らずが深いところにあったから、顎の神経を考慮して慎重に砕いたのかな。。。?と思いました。

冷静じゃん?
そうでしょうとも。やっぱり、初めての体験と2回目は違いますからね。今これやってそうだなーっていうのを想像したり、あー--これ歯割ってますわぁ。。。って分かるだけで、私は気が楽になります。
それにね、今回は。。。。
真後ろの席から、絶叫が始終響き渡っていましたから。。。処置されているキッズの恐れおののく声が。その声を聞くと、あぁ。。。私の不安な気持ちも代弁してくれている。。。。たすかる。。。となりまして、通常の4倍くらいは落ち着いていました。子どもの頃は、説明されても怖いものは怖いよね。。。。わかる。。。。

 処置が終わった直後に、砕かれた歯と除去された肉芽を見せてもらいました。肉芽はまあ、普通の肉でしたよ。でも、砕かれた歯は部分的に虫歯になっていました。なんですかこの親知らずは。見えない所で勝手に虫歯になって。。。周辺の細胞に迷惑かけるなんて。。。。いや、親知らずもまた雑菌の被害者だったのでしょうね。。。。人って不思議ですよね。自己認識としては自分ひとつなのに、たくさんの存在が寄り集まって存在が保全されているんですから。認識出来ていない所で、細胞が戦ったり戦わなかったりするんですね。。。。はたらく細胞だわ。。。

細胞さんに思いを馳せながら、このお話はおしまいにします。

 なお、今日が抜歯して2日目ですが、噛むという行為はまだ難しそうなので、今日もやわらか食で乗り切っていきます。夕飯あたりには少し食べ応えのあるものを食べたいですね。。。。

頂いたサポートは、木の小物を作る際の資金にさせてもらいます('ω')