結局好きな曲を語りたいだけ。

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浅岡雄也さん13枚目のアルバム、『世界の果てで逢いましょう』。
音楽には詳しくないし、相変わらず支離滅裂だけど、
聴いた感想を書きたいなと思ってページを開いた。


一通りアルバムを聴いてから思ったことは、
このアルバムに、浅岡さんご本人は何人いらっしゃったんだろう……?
という並行世界に移動していたみたいな感想で。

歌声には本当に顕著に出ているけど、作られた楽曲にもそれをひしひしと感じる。
次の曲、次の曲、と再生される度に「えっ」「ん?」「ファッッt」と、本当に何度も声が出た。

でも、決して別の人がバラバラに作ったアンソロジーみたいなものでは決してなくて。
11で光を掴んで、12でエンドロールが流れて、13でエンディングを迎える…みたいな、
全部通して一つの映画のようだと感じた瞬間、鳥肌がぶわわっってなった。

御本人が仰っていた、最初は通して聴いて…を守って良かったと思う。
デモで何度も聴いた曲も、ライブでのりのりで聴いた曲も、余すことなくじっくり聴けてよかった。


で。
だらっと長い感想も書けるんだけど、今回は本当に、
この曲について話したくて仕方ないので。
オタク特有の早口にお付き合いください()。

10. ラララ セカイ

周りを彩る曲たちが「いろんな音がするー」「ここの歌い方違う!?」「すごい、絶叫じゃないか」と、デモのときから沢山の衣装を纏い、また削ぎ落とされ、きらっきらに磨かれていくなか
この曲は本当、あまり姿を変えていなくて安心したまである。

ギターとご自身の歌声、そこにご自身で付属されたコーラス、
本当にシンプル…だけど、それが完成系だったんだなあ。
感情をあまり乗せないで独り言ちるような、ぽつりぽつりとした歌声が
ゆっくりと聴き手の胸の中に染み込んでくるその声が
聴き始めてから徐々に心を抉ってくるような気がして、
気づいたらその切なさを好きになっていました。

たくさんの「アイシテル」表現を持ってる浅岡さんが呟く「大好きだなぁ」が、私の心臓に強く突き刺さって抜けない。
このたった一節に、寂しさとか届かない思いとかがギュッと凝縮されていて、切なさでいっぱいになる。何度聴いても泣きそうになる。
そんな何かもわからない、届きもしない「愛」を大事に大事に持ってるみたいな、そんな……つら……しんどい……好きだーーー

けど、大きく変わったことも実はあって。
デモ版では「ラララ いらない」で終わっていたんだけど、今回ワンフレーズ増えていた。
デモにはなかった、ラストの「ラララ 笑え」があることで、切ないだけで終わってしまわないようになった。
ご飯を食べて、変化する季節を感じて、
「愛」なんていう目に見えないものに振り回されて、
それでもなんとなくの幸せを感じながら生活していくんだなあって
そんな世界を笑って生きていたいなって思えるような。

決して「がんばれ!」とか「希望を持って!」とか、強い言葉で背中を押してくるような曲ではないんだけど、
明日を笑っていられたらいいな、とじんわりあったかくなる曲に変化したような気がするなあ。

この曲中の「笑え」は自嘲っぽくもありますけどね。
いいじゃないか、「俺馬鹿だなあ」って笑いでも。
笑ってるうちにいいことがそっちからやってくるよ。

聴いているうちに切なさで胸がぎゅっと苦しくなったり、気持ちがあったかくなったり
歌声も曲調も緩急や抑揚がそこまでなく、ゆったりと進むのに、
聴いている側は感情がすごく揺さぶられる一曲。
完成されたアルバムで聴いても、何度聴いても好きだ。
収録してくれて本当に嬉しい。イヤホンで音に集中して、はたまた歌詞を見ながらじっくりと噛み締めて、この曲が聴けることがとてもとても嬉しい。

あーーーーー大好きだな。

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