#11 Messaging technologyに関する英文記事の意訳抄訳(2080字程; VOA Learning English, June 11, 2020)
(英文元記事725words)
1.[一つ目の写真から] 平和的な抗議集会を整然と行う手段として Instagramや Facebookが使われたようです。より若い世代では、Snapchatが使われたとのこと。
2.メッセージ・アプリが、デモ参加者がリアルタイムで、どこで抗議行動が行われているかを知る主要なツールとなっています。他の種類のテクノロジー・ツールは、警察あるいは暴徒による暴力を記録したり、警察の通信を傍受するために使われています。
3.George Floydさん、46歳の黒人の方は、ミネソタ州ミネアポリスで、警官により後ろ手に手錠をかけられて、アスファルトの地面にうつぶせの状態で、首の後ろを膝で9分近く押さえつけられ、死亡しました。
[from Wiki] "No justice, no peace" is a political slogan that originated in protest against ethnic violence against African Americans by White Americans, though its precise meaning is contested.
"No justice, no peace"というフレーズないしスローガンの意味については議論があるようですが、以下の検索に書かれていた「正義のないところに平和は来ない」という意味が、しっくり来る一つの意味だろうと思います。
4.(1) Facebookや Instagramは、とても強力で、平和的な抗議集会をとても容易に成立させることができます。
さらに、デモ参加者たちは情報共有の安全を確保するために、WhatsApp, Signal, Telegramのようなメッセージ・サービスに移行しつつあります。これらのアプリは、暗号化をしたり、メッセージの一部分を利用者のプライバシーを護るために加工したりします。
警察通信の傍受や録画のための他のテクノロジーと共に、これらのアプリは、認知度を上げつつあります。
専門家は、最も広く使われているアプリは、利用しやすく、大勢のグループと情報共有できるものである、と説明しています。たくさんの人々と情報共有しうることが、IT(情報技術)プラットフォームを選ぶ一番も基準となっているようです。
このような訳で、Twitterや Facebook, Facebook系列の Instagramが、集団的抗議活動を成り立たせ、その情報を発信する一番のツールとなったのです。
(2) 50年前のアメリカの公民権運動の当時には、抗議活動中、(他の場所であるいは全体として)何が起きているのかを知るのはほとんど不可能でした。たくさんの噂や、たくさんの伝聞が広まっていました。今は、皆が、ほとんど即時に、誰に対してもつながり情報共有することができるのです。
例えば、Instagramの生配信サービスを使って、大規模な抗議活動の最中に何が起きているのかを知るために、特に、後方のデモ参加者が、最前列で何が起きているかを知るために、重要です。
デモ運営側もまた、Telegramを使って、何千という参加者に一度にメッセージを送っています。これにより、抗議活動のエリアや時間帯に関する情報を送ることが可能ですし、警察がどこの地区で逮捕を始めているかも、市内の全地区に共有させることができます。
動画撮影や共有が簡単になったことにより、暴力行為の録画映像を、瞬時に数百万人の人々にシェアするもできるようになりました。
(3) Apptopiaというスマホアプリの使われ方に関する情報を記録する会社は、Signal(private messenger)のような暗号化された通信技術を提供するメッセージアプリのダウンロード回数の増加を報告しています。Signalは、アメリカで先週末(6月6日)、37000回ダウンロードされました、それは、Signalが発表されて以来最多です。
Police Scannerや 5-0 Police Scannerようなアプリは、誰にでも警察無線を聞けることができるようにするものですが、先週末のダウンロード回数は、21万3000回でした。
5.Anti-Defamation League(ADL、名誉棄損防止組合)は、抗議活動の努力を害そうとして、いくつかの団体が、(これらの)情報技術を使っていたという証拠をつかんだと発表しました。過激的な団体を見張るADLセンターは最近、白人至上主義者たちが暴力行為を助長するために Telegramを利用しようと試みたことを指摘しました。
白人至上主義者たちの企ては、現在の抗議活動が活発化している環境を悪用して、アメリカにおいて、長年続くであろう人種間戦争を始めることを狙っているようにみえると、ADLは指摘しました。「白人至上主義者たちは、オンライン上で極端に活動的であり、他の白人至上主義者たちに、この機会を十分に利用するように急かしている」と、ADLは付け加えました。
6.[感想] 日本では、アメリカと状況が異なりますが、ネトウヨなどがウエブ上で大衆操作を試みているように思われる点、似通っています。
そして、上記のスローガン、“No Justice, No Peace.”は、日本でも同じです。隣国の国民や出身者のことを貶めるネトウヨを利用し、仮想敵国をつくり、軍需産業で儲けようとする一部支配層が、日本を守るために憲法9条を変えなければならないなどと、金に物を言わせ、広告代理店を使い、喧伝しても、やはり、「正義のないところに平和は来ない」。
日本の平和を守るために武力を増強しようと、仮にしたとしても、当たり前の正義、強姦犯やひき逃げ犯、公文書改ざんなどを行った犯罪人がしっかりと裁かれる日本社会でなければ、日本に平和は来ようはずもありません。いや、一部支配層は、平和なぞ望んでいないのでしょうね。
大衆が利用できる古典的な表現手段であった、平和的な集団示威運動(デモ行進)の、現代的な進化を促進する技術に関する記事であり、興味深かったです。
以上
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