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2021年6月30日(水)

『高い城の男』で、とても面白い言葉が出てきた。翻訳の課題の一つと考えられる。

 まず最初に、ドイツ人のスパイがドイツ語で「レーヴェンツァーン作戦」について述べる。ドイツで計画進行中の、テロ行為を含む危険な作戦らしい。

 つづいてそのドイツ人は、聞き手が理解できる英語に言い直してその作戦を説明する。

 この小説の原書は英語であるため、おそらくOperation Dandelion(オペレーション・ダンデライオン)のような響きの言葉が使われていると考えられる。しかし原書が手元にないので確認できない。

 そして私が読んでいる邦訳。

 「タンポポ作戦」

 レーヴェンツァーン、ダンデライオン、からのタンポポ。

 なんとなく間の抜けた印象を拭えない。響きがかわいい......(作戦自体はテロ行為をふくむ血生臭い作戦です)。

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