この仕事を選んだわけ <キャリアプラン編>
初めて就職した時、母に「3年は勤めなさい。できるだけ辞めてはいけない。」と言われた。今から40年以上も前のことで、終身雇用の時代。女性は結婚を機に退職するのが普通だった。
環境に恵まれ結婚後も仕事を続け、子育てと仕事の毎日だった40代のある日、ライフプランセミナーに参加した。そこで、「子供は成長し巣立っていく。仕事もゴールが見えてくる。その後の人生をどう生きるか考えていますか?」と問われた。
確かに子供たちは進学や就職で家を出ていくだろう。そうなったとき自分の生活は一気に変化する。その空白になった部分をどのように過ごすか。そしてその後にやって来る定年。退職後の生活もまた大きな変化だ。
毎日をどう過ごして生きていくのか。
そう考えた時、はたと困った。就職も、結婚後の仕事の継続も親たちの意見に従ってきた自分にとって、初めて踏み込む領域だった。
自分は仕事、子育て以外に何ができるのか、何がしたいのか。すぐには思いつかなかったので、子供が家を離れるまでにライフプランを考えようと思った。
このころ後輩の指導も担当するようになっていた私は職場での不満、個人的な相談などを受けるようになり、仕事を辞めてはいけないとアドバイスをしても、結局、辞めて職場を去っていく後輩や同僚に、無力感を感じていた。
そうしたことが重なったこともあり、在職中にカウンセリングの勉強をして資格を取り、その後の人生は働く人の悩みや不安に寄り添う相談業務を行っていきたいと思うようになった。
産業カウンセラー資格を取得し、ぼちぼち相談の仕事を行っているうちに、資格取得のための学習のみでは、相談内容の領域や、深さ、情報の不足を感じた。そして国家資格となったキャリアコンサルタントの資格を取得することで、更に知識やスキルを身につけ、仕事の領域も広がることを期待した。
現在はジョブカード作成支援のキャリアコンサルティングを行っている。
時代は移り終身雇用の時代は終わった。仕事を辞めてはいけないと思い込んでいた自分は今、相談者様にジョブカード作成を通してご自身が納得のいくキャリアプランと、その具体的な取り組みが明確になり、意欲をもって進めるよう、支援の仕事を行っている。
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