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お遍路ウォーキング日記(265:八十八番大窪寺へ ②)

【2024年9月26日(木曜日) Day 265】

 札所八十八番大窪寺への道のりは大雑把に書けば3通りある。ますこのアプリ、お遍路ウォーキングでは長尾の町から南下し前山の道の駅周辺まで来るとそれまで歩いてきた県道3号線から右に外れて山道に入る。

 この道が本来使われていた旧遍路道らしく、別名は「花折みち」とも呼ばれる。県道3号線よりも西側を通り再び県道3号線と合流するがその間県道には歩道がなく歩き遍路は遍路道を選ぶことが多い。現在地はこの合流したすぐ先、がく峠にいる。

 一方県道3号線の東側を通るのは比較的大窪寺のすぐ横に出られる「四国のみち」ルート、別名を「女体山越え」と言われる道で、最後の遍路ころがしとまで言われているが自分は歩いたことはないので何ともいえない。この道はまた途中で二手に分かれどちらも遍路道として文化庁遍路マップにも記載されている。

 県道3号線はこの先の多和駐在所前という三叉路で国道377号線とぶつかり、今度はこの377号線に入って大窪寺方面に向かう。県道から見たら三叉路を左折する感じだ。

 初めて遍路をしたとき、この三叉路から大窪寺方面に向かう間に残りもあと僅かと悟り感無量になって涙が出てきた思い出がある。初めての遍路はとにかく道もわからす不安なことばかり、何度となく道を間違え、漸くここまで来たんだと胸がいっぱいになった。初めてだからこそ色んな経験があり、2度目からは不安はほぼなくなった。巡礼は一度経験すれば後は自分を信じてまっすぐ進めるとその時は思った。


 しかしそんな自信を完膚なきまでに叩きのめしたのが「逆打ち」だ。逆打ちはこれまで見てきたこと、場所や道の記憶がまるで通用しない。特に田舎道などはまったく新しい風景が突然目の前に現れる。さらに頼りになる案内標識の殆どが背中を向けているため道に迷いやすくなる。逆打ちの迷いやすさはとにかく恐ろしい。

 このお遍路ウォーキングにも逆打ちがあったら楽しかっただろうにと思う■

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