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療養日記 2022年5月11日 『いつしか夏』

 まだそれ程でもないのだろうけど夏を感じる瞬間がある。草の匂いを感じた時。そして湿度が高くなって来たなと感じた時。この時期の夜になると螻蛄の鳴き声が聞こえて来る。かなりうるさいのでこの音は螻蛄の鳴き声と知っていれば誰でも気がつく音だ。かつての「どうぶつの森」シリーズでも鳴き声が登場し捕まえることもできた。そんな螻蛄の鳴き声を先週江ノ島からの帰りのモノレールで耳にした。モノレールの中まで届いてくる音だからかなりうるさい。しかしその音を螻蛄の鳴き声と知らない人も多いので相対的には気づかない人が多い。

 螻蛄の声にせよその他の事にせよ気がつくのは大抵突然の事、そこから夏を感じるのも突然だと感じるのもおかしな事ではない。すでに桜も散り木々は若葉をつけ、虫や燕が飛んでいる。どこまで気がついただろうか。季節はしっかりと移り変わっている。

 今日も夕方わんこの散歩に出たが着ている服もいつしか軽くなっていたし、暑さを感じれば袖もまくっている。気がつけば昼の時間がだいぶ長くなっている。そんなごく当たり前のことを今日はたくさん知らされたような気がした■


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