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お遍路ウォーキング日記(274:一番霊山寺へ ⑧)

【2024年10月5日(土曜日) Day 274】

 今日は雨降りで外出先しなかった為に1歩もカウントされていない。昨日とほぼ同じ場所にいる。

 昨日はライターの話をしたがいよいよこんなお遍路さんネタも尽きて来て何を書けば良いのか本当に迷ってしまう。

 そんなわけで考えに考えて今日はおへんろさんの道具のひとつ、持鈴じれいについて書いてみようと思う。

 持鈴はお遍路さんが腰に下げる鈴で、時折チリンチリンと音を立てるお遍路さんは持鈴を下げて歩いていると言うことになる。必ずしも持っていなければならないと云うものではない。

 中島みゆきの「遍路」という歌のくだりにも、

手に提げた鈴の音は
帰ろうという
急ごうという

「遍路」 中島みゆき

 と、これはまさに持鈴のことを言ってるんだなと云う部分だけがある。

 そんなわけで持鈴はいかにもお遍路さんをイメージさせるもので、またあの涼やかな音は四国での「音の風物」と言っても過言ではないだろう。

 持鈴の使い方は歩いている時は腰に下げて音を出しながら歩くし、耳障りだと思えばポケットにしまっても一向に構わないものだと思う。もちろん山越えなどをする時にはある程度獣避けとしての効果もあるらしい。そもそもは魔除けの意味合いもある。

 お詣りの時はとくに読経の際に拍をつけるのに利用されるが、それが正式な読経というわけでもない。片手には経本をもつので持鈴を持ったら両手が塞がってしまう。ただ持鈴を使わないとお経が唱えにくいという人もいるのだと思う。必要だというものでもなければ、あった方がいいという人向け。

 他のお遍路さんを見ると専ら腰やバッグに下げておくだけで、お詣りに使っている人はほとんどいない。お詣りで使っている人はほとんど見かけないけと、団体様からは必ず持鈴の音が聞こえてくる。

 斯くいう僕はお詣りの時には持鈴を使うが、移動の際にはしまっておく。もともとライダー遍路だったからぶら下げて走ったら危険極まりない。

 持鈴はそもそもは密教に使う道具だと言われている。そちらの専門的な使い方に関しては詳しくはわからない。持ち手の部分は金剛杵こんごうしょになっている。またチベット密教でも瞑想に使う道具が持鈴とよく似た形をしている。

 持鈴は巡礼用品を扱うお店で売られているが、その他の場所では見かけないのでお遍路をする時は最初から使わないと決めておくか、見つけた時に手に入れておくのがいいかもしれない■

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