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スマホ遍路日記(230:七十九番天皇寺〜八十一番白峯寺)

【2023年12月6日(水曜日) Day 243】

 昨日の日記に書いた通り札所八十番讃岐国分寺を打った。

 讃岐国分寺はJR予讃線の国分駅が近く、交通の便はとても良い。広々とした敷地には鬱蒼と木々が茂る町寺で境内には八十八ケ所の御砂踏み場もある。

 この寺の特徴は大師堂の中に納経所があること。ここの他にも札所七十一番弥谷寺も大師堂と納経所が一つになっていた。お参りする身とすればお寺の人がいる前で読経をしたりとやりづらい。これとよく似ているのが本堂と納経所が一緒になっている札所で、四十番観自在寺と五十八番仙遊寺が思い当たる。

 特に自分は四十番のお寺の人とは仲が良いのでこの辺りの話を聞いた事もある。納経所が本堂の中にあると時間がなくて時短に走る遍路が他の札所ではお参りもせずに御朱印をもらいたがるがここではズルできないし、それでもお参りを省こうとする人には「お参りしてから来てください」と言えば必ずお参りはするという。巡礼の御朱印集めはスタンプラリーではないのだから自分としてはわざわざ札所まで来てお参りもせずに直接納経所へいくその神経は理解に苦しむ。

 それをしていい人はバスツアーの添乗員だけだろうと思う。

 話を讃岐国分寺に戻すがこのお寺にはとても優しいお坊さんがいて、ある夏の盛りに来た時、連れてきたわんこが連日の疲れもあってヘタっていた時にお水を持ってきてくれて冷やしてくれたのを思い出した。先述の通りこのお寺は納経所と大師堂が一緒のために流石にわんこを連れて入るのは憚られ、外で交代で大師を打ちその時に御朱印をもらわなければならず、他の寺と比べてもわんこは外で待たされる時間が長くなる。そんな長い時間の間ずっと付きっきりてわんこのお世話をしてくれた優しいお坊さんのことをどうしても思い出す。

 先ほどのお寺もみんな本堂、大師堂を打つときに一人ずつ交代でする。これを手間とは言わないが少し時間はかかる。

 わんこ禁止の一部の寺では車の中で待機させるのだが、十番切幡寺は車から離れるとまずは333段の石段があるので少し心配にもなる。かと思うと同じわんこ禁止の札所七十六番金倉寺では駐車場の係員がわんこを置いたままの車をそれとなく見守ってくれるのがありがたい。

 もちろん夏場はアイドリングをしたままエアコンを効かせてわんこに留守番してもらっている。そうなると切幡寺のようなお寺はかなり心配だ。

 その辺りを思い出すとこの讃岐国分寺のお坊さんはわんこも一緒にお参りに来る遍路の事を気遣ってくれるようで安心もできる。

 いずれまた犬連れ遍路の話はしてみたいと思う。この讃岐国分寺を打つと元来た道を引き返し昨日の日記で書いた「がもう」の近くでこんどは札所八十一番白峯寺方面へ向かう。

 写真の場所はその分岐のあと、いよいよこれから山登りに入ろうかという地点だ。八十一番白峯寺と八十二番根来ねごろ寺は山寺、高松の西にある五色台という山の中にある■

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