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【播州秋祭り】浜の宮天満宮 台場差しダイジェスト

姫路市飾磨区にある浜の宮天満宮の秋季例大祭の動画です。

こちらの祭りの特徴は、「台場差し」と言って、練り子(屋台を担ぐ人)が屋台を持ち上げたまま(差し上げたまま)静止させる荒技です。

発祥は、今から約170年ほど前、幕末の安政2年(1855年)、祭礼において浜の宮の浜先で屈強な16人の差し手で試みたことがはじまりと言われています。
台場(泥台)の外側に8人、内側に8人、台場の四隅に2本ずつある角に8人、と合計24人の差し手が入ります。
「サー、イー、テー、バ・チョーサー」
の掛け声に合わせて練り子が真上に放り上げた屋台を、台場の差し手24人だけで頭上高く差し支えます。
いつでもどこでもできるわけではなく、「差して場」は、祭り関係者により決められており、原則、神社の境内と御旅所の公園の2ヶ所です。台場差し前には、その場所に盛り塩にて安全を祈願します。
台場差しは、平成13(2001年)年8月23日、名称「浜の宮天満宮秋季例祭屋台練り台場差し」として、「姫路市重要無形民俗文化財」に指定されました。

西細江祭典委員会活動絵巻


台場差しをする屋台は、須加(黄色)、宮町(赤)、天神(桃)、西細江(紫)の4地区です。

最近の様子を見る限りでは、宮町の台場差しが綺麗に上がっています。天神も屋台新調前は安定感があったと聞きますが、新調屋台のサイズと重量が大きくなったためか、まだ馴染んでいないかもしれません。それにしても大きな屋台です。

天神屋台はその大きさのため神社鳥居をくぐる際には露盤(屋根の上についているドーナッツ状の彫刻と擬宝珠)を外し、屋台を担ぎ始める際には「胴突き」と言って、屋台を地面に叩きつけた反動で肩を入れる動作を行います。

最近は、祭り離れも危惧され、祭りへの参加者も減っているのかもしれません。しかし、この素晴らしい「台場差し」の文化が受け継がれていくことを切に願います。

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