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もっぱら「聴く読書」

散歩のお供に村上春樹の「イエスタデイ」を選んだ。
最近Audibleの「聴く読書」にハマっていて、小説からビジネス書まで、色んなジャンルの本を聴いている。

ところで「聞く」と「聴く」ってどう違うの?と思って調べてみた。

「聞く」は「話声が聞こえる」など自然と耳に入って来る音のことで、聴くは「音楽を聴く」「講義を聴く」など、積極的に耳を傾けることを表す。
ラジオの番組も、お店のBGMや自然と聞こえてくる音の場合は「聞く」で、自分から耳を傾ける場合は「聴く」。

ネットであちこち検索

なるほど~、だからAudibleは「聴く読書」なのね。
ひとつ賢くなれた気がする。

で、村上春樹の「イエスタデイ」には、大田区田園調布に生まれ育ったのに大阪弁を話すキタルと、兵庫県芦屋で生まれ育ったのにきれいな標準語を話すボクが出て来る。

これは本で読んでいる場合は、大阪弁の会話のところは雰囲気で読んでいくことになる(私は東京育ち)。それがAudibleだと関西弁がダイレクトに耳に響く。

朗読の市原隼人さんは関西の人じゃないはずだけど、ものすごく関西弁がうまい。村上春樹の世界に関西弁……(しかもかなりベッタベタの大阪弁)。内容がおかしすぎるので散歩の間、ずっとニヤニヤしてしまった。マスクを持ってこなかったのよね。

田園調布生まれなのになぜ大阪弁なのか?とキタルに聞くくだりがある。

「後天的に学んだんや。一念発起して」
「後天的に学んだ?」
「つまり一生懸命勉強したんや。動詞やら、名詞やら、アクセントやらを覚えてな。英語とかフランス語とかを習うのと原理的にはおんなじことや。関西まで何度か実習にも行ったしな」

村上春樹著『女のいない男たち』

英語やフランス語を学ぶように大阪弁を学ぶなんてものすごい発想だ。最初はおもしろおかしく進むストーリー、中盤あたりから春樹さん独特の闇へといざなわれる。

ちょっとおもしろいので読んでみて…いや、聴いてみてください。「夢を叶えるゾウ」もAudible推奨だ。

女のいない男たち

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