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短編小説とか妄想小説

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突然浮かぶ妄想の世界をとらえて文字にしています。
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#恋愛

恋は錯覚

「基本的に恋愛は、一時的な気の迷いか、大きな勘違いで成り立っている。だから、皆別れるのさ。だから友達関係に別れはないけど、恋愛にはあるんだって思うよ」 「錯覚でもなんでもいいけど、こっちにはその時スキって気持ちが確かにあるんだよ? 錯覚だから相手にしてくれないの?」 「相手にするの意味がよく分かりません。…いつも相手にしてると思うんだけどなあ」 「いじわるすぎる」 「なんで?? 全然わからない。。。」 「私の前で淡々と、恋は錯覚とか、いつか終わる気の迷いとか、そんな

つれづれ日記

金曜の夜、会社の飲み会で酔っ払った後、近所の友だちと更に飲んで、それでもなんとなく家に帰りたくなくて、近所の野良猫と戯れていた時。 深夜2時。 私は、つかず離れずやっていた元カレとの関係に、ほとほと疲れ果ていた。 消耗しきった心で、気まぐれに絡んでくる野良猫をじっと見つめる。 猫は私の気持ちなどにはお構いなしで、構ってくれる様子は一切なかった。 この子まで…。 真っ暗闇にしゃがみ込む私を見て、自転車で通りかかった男の人が 「お姉さん、大丈夫?」と声をかけてきた。