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短編小説とか妄想小説

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突然浮かぶ妄想の世界をとらえて文字にしています。
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2018年7月の記事一覧

グッドモーニング トーキョー

金曜の朝、お向かいの道をお掃除中のおじいさんに 「おじさん、おはよう!昨日はありがとう☆」 と声をかけて出勤するママさんと 「ああ、いつもご馳走様…いってらっしゃい」 と挨拶を交わしているおじいさんを見かけて、幸せな気分になった。 短い会話の中に、お向かいさん同士のあったかな関係が伝わってきたから。 つぎの角を曲がると、今度は同じマンションに住んでいるパパさんに遭遇。 パリっとしたワイシャツで颯爽と「おはようございます!暑いですね~」と、すでに仕事モード、そして超気持ち

悪いコトをしたときは

君のやったことは、まるで何の意味もない。しかも悪いよ。いいかい、君は悪いことをしたんだ。わかるよね、悪いことをした時は、どうしなきゃいけないんだっけ? 何と言わなきゃいけない? 学校でも習ったよね? この言葉をきいた瞬間、弓をキリリと引いて、狙いを定めている緊張感が、ゆっくりと彼から伝わってきた。 キリキリと引かれた弓には、獲物をし止めるための銀色の矢が添えられている。ターゲットはもちろん、わたし。 ねえ、悪いことをしたんだよ。 そういう時はなんて言うの? "ごめんなさ